幸福の経済学のサーベイ ―現状と新展開―
今回の組織科学がウェルビーイング特集😍
の内の1本です。
日本語なので是非❗
経済学の視点からの幸福度研究を整理頂いています😊
心理学分野と比べると、幸せかどうかの質問がシンプル。ですが、割と似たような傾向が出ていますね。
意外だったのは、女性の方が男性よりも幸福度が高い傾向にある。ところ。
わりと世界的には男性の方が幸せ、だけど日本は女性の方が幸せ(男女差でいうと世界TOPクラス)。という認識(世界価値感調査など)でした。ちょっと引用文献も見てみよう。
(1)所得と幸福度に関しては,どの視点で見るかによって結果が変わってくる.時系列データで見た場合,所得(1 人当たりGDP)と幸福度は相関を持たないが,マイクロデータで見ると,所得の増加によって幸福度が伸び続けることがわかっている.
(2)性別で幸福度を見ると,女性の方が男性よりも幸福度が高い傾向にある.しかし,女性は同時にメンタルヘルス指標の悪化を示すことがあり,その背景を分析する必要がある.
(3)年齢と幸福度はU字型の関係になっていたが,近年,若年層のメンタルヘルスの悪化を受け,この関係が崩れつつある.
(4)結婚によって幸福度が向上するが,夫婦関係の良し悪しによっては幸福度が大きく変化する.
(5)出産によって幸福度は低下する.この原因を見ると,ヨーロッパでは金銭的負担,日本では金銭的負担に加えて,夫婦関係の悪化が影響していると考えられる.
幸福の経済学のサーベイ ―現状と新展開―
組織科学,2025/11
佐藤 一磨(拓殖大学 政経学部 教授)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/soshikikagaku/59/1/59_20251108-1/_pdf/-char/ja
本稿では,幸福度に関する研究を経済学の視点から整理し,「所得」「性別」「年齢」「結婚・出産」の 4 分野を中心に検討する.結果,以下の 5 点が明らかとなった.
(1)所得と幸福度は視点によって異なり,時系列データでは関連が弱いが,マイクロデータでは所得増加が幸福度向上に直結する.
(2)女性の幸福度は男性より高いが,メンタルヘルスの悪化も見られる.
(3)従来は年齢と幸福度は U 字型だったが,若年層のメンタル悪化で変化が生じている.
(4)結婚は幸福度を上げるが,夫婦関係の悪化で低下もする.
(5)出産は幸福度を下げ,特に日本では金銭的負担に加え夫婦関係が影響する.
【AIサマリ】
幸福の経済学:最新研究のまとめ
この論文は、経済学の視点から「幸福度」に関する研究を包括的にまとめたものです。主に「所得」「性別」「年齢」「結婚・出産」の4つの観点から、何が私たちの幸せに影響するのかを分析しています。
■ そもそも、なぜ経済学で「幸せ」を研究するのか
従来の経済学では、人々の満足度を「効用」という抽象的な概念で扱ってきました。しかし近年、以下の理由から「幸福度」を直接測定する研究が増えています:
▼ 背景
■ 幸福度の測り方
▼ 基本的な質問方法
アンケートで「全体として、最近の生活はどのような感じですか」と尋ね、3段階~10段階で回答してもらいます。
▼ この方法は信頼できるのか?
以下の4つの観点から検証済みで、問題ないことが確認されています:
■ 所得と幸福度の関係:見る角度で結果が変わる
お金が増えれば幸せになるのか?実は、この問いへの答えは「どう見るか」によって異なります。
▼ パターン1:一国内のデータで見た場合
▼ なぜ所得効果が頭打ちになるのか?
「ヘドニック・トレッドミル効果」という現象が関係:
▼ パターン2:時系列データで見た場合(イースターリン・パラドックス)
「イースターリン・パラドックス」とは:
▼ なぜこのパラドックスが起きるのか?
最も有力な説明が「相対所得仮説」:
日本の研究例:
▼ パターン3:多国間比較で見た場合
重要な発見:
NotebookLMさんに動画にしていただきました😊
https://youtu.be/WSFk6HibZMI