幸せをお金に換算するWELLBY
-日本では、生活満足度1点/年あたり151万円-
イギリスには、幸せの値段表とも言われるWELLBYという考え方があります。
これを使えば、
人生満足度(0〜10点)で1年間1点変化すること = 1 WELLBY。
とお金に換算できます。
(2019年価格で1WELLBY=約13000ポンド。約17000ドル。)
まぁ幸せをお金に変換してどうなんだ、という話もありますが、
国や自治体での取り組みでは大切で、
WELLBYを使えば、いくらの投資で、どのくらいの社会的価値を生んだか。を算出したり、比較出来たりします。
で、このWELLBYを日本でも算出したよ!という千葉大学の最新研究😍
日本においては、
1 WELLBY = 151万円❗
生活満足度(0〜10点)で1年間1点変化すること = 1 WELLBY = 151万円の価値があります。
幸福度を高める取り組みは、本当に価値があるんです😍
ちなみに、この考え方をベースに、ちょっと仮説を置いて、ばっくり試算すると、
弊社はぴテックは日本において500億くらいの価値を産みだしています😍(幸福度診断WBCのみで)
なのに、何故・・・😂
そして、他の項目の価格表も作成頂きました😍
※ただし、100点満点から9点満点まで、満点の点数が違うので、
どれが幸せに効くか、という比較は出来ません。
→例えば、何か取り組みを行う際に、参加者のWHO-5が1点向上した!のであれば21.5万円分の価値があるというように使えます。
▼プラスの価値(1点上がるごとの年間価値)
- 認知的社会関係資本(地域への信頼・愛着・互酬性):+34.3万円
- WHO-5(心理的ウェルビーイング):+21.5万円
- 食品多様性(DVS):+17.3万円
- 運動自己効力感(ESES):+13.5万円
- 周囲からのサポート実感(MSPSS):+13.3万円
- 社会的ネットワーク(LSNS-6):+12.0万円
- 運動への態度(EAS):+9.7万円
- ヘルスリテラシー(HLS-Q12):+6.4万円
- デジタルヘルスリテラシー(DHLI):+5.7万円
- 食の自己効力感(WEL-SF):+4.6万円
- 食の自己効力感(ESEBS):+4.0万円
▼マイナスの価値(1点悪化するごとの年間損失)
- 孤独感(UCLA-3):−51.3万円
- 不眠(AIS):−24.0万円
- 抑うつ症状(PHQ-9):−22.6万円
- PMS症状(PMS-8):−6.9万円
- 更年期症状(SMI):−3.8万円
- 統制不能な食べ方(TFEQ-UE):−2.3万円
- 感情的な食べ方(TFEQ-EE):−2.3万円
▼有意でなかった項目
- 意識的な食事制限(TFEQ-CR):+0.4万円(統計的に意味のある関連なし)
■紹介記事
健康・社会関係・健康行動の価値を「円」で見える化~全国調査で、生活満足度1点・1年間の価値は約151万円と推定~
千葉大学
日本の研究.com,2026/7/30
https://research-er.jp/articles/view/158645
■論文
The Monetary Value of Health and Health Behaviors in Japan: A Well-Being Valuation Approach
Value in Health , 2026/7/12
https://doi.org/10.1016/j.jval.2026.05.008
生活満足度 1点↑ 所得と生活満足度の関係 (操作変数法) 等価世帯所得↑ 円換算 同じだけ生活満足度を 変える所得額 各指標と生活満足度の関係 (回帰分析) 健康・社会関係・ 健康行動の各指標 幸福の値札 目に見えない「心の豊かさ」を 経済価値に換算する 川口賢二郎ら(2026)の研究に基づく NotebookLM なぜ、私たちは大切なものを見落とすのか? コーヒー1杯、車1台の値段は誰もが知っています。 しかし、「ぐっすり眠ることや「友人語らいには市場価格がありません。 値段がないものは、社会の政策や予算から見落とされがちです。 The Market プレミアム・ラテ 小時 ¥500 The Problem ぐっすり眠ること 友人語らいこと ¥??? Notebooklm 「医療費」から「幸福度」へ。価値の測り方が変わる。 従来の測り方(医療費アプローチ) MEDICAL BILL [医療費請求書のイラスト] 治療費 + 労働損失 「生きていく上の 本当の苦痛や喜びを無視している」 新しい測り方(ウェルビーイング評価法) [心臓と天秤のイラスト] 生活満足度 への影響 「人が感じる『本当の豊かさ』を 直接測る」 幸福の 幸福の「為替レート」 を計算する 不幸症による 幸福度の低下 同じだけ幸福度を回復 させるのに必要な金額 ¥1,000,000 収入が幸福度に与える影響と、 健康状態が幸福度に与える影響。 この2つを統計的に結びつけることで、 「心の変化」を「日本円」に換算する 画期的なアプローチです。 NotebookLM 新しい幸福の通貨:「WELLBY」 1WELLBY=151万円 1WELLBY(ウェルビー)とは、「1人の生活満足度(10段階)が、1年間、1ポイント上昇すること」の価値。 この研究により、日本における1WELLBYの価値は約151万円であることが判明しました。 日本人1万4,736人のデータを徹底解析 2025年に実施された全国調査。19の健康・行動指標が、私たちの「お財布」 と「心」にどれほどのインパクトを与えるのかを算出しました。 1. 身体的習慣 2. メンタルヘルス 3. 社会的つながり 身体的習慣の「値札」 食の多様性 +17.3万円 不眠症 -22.4万円 バランスの取れた食事は年間17万円以上の価値を生み、、眠れない夜は22万円以上の豊かさを奪っていきます。 メンタルヘルスの「値札」 良好な精神状態 +21.5万円 ☀️ 抑うつ症状 -22.6万円 🌧️ 心の健康状態は、単なる気分の問題ではありません。それは数十万円規模の 明確な「経済的損失・利得」として私たちの生活にのしかかっています。 社会的つながりの「値札」 地域のつながり・信頼 +34.3万円 孤独感 -51.3万円 調査された全19項目の中で、 最も劇的な経済インパクトを 持っていたのは 「人とのつながり」でした。 孤独は、最も高くつく代償です。 Notebook 結論:「孤独のペナルティ」と「コミュニティのプレミアム」 社会・身体的要因のスペクトラム Zero(0万円) -51.3万円 孤独感 地域のつながり +34.3万円 -22.6万円 抑うつ 精神状態 +21.5万円 -22.4万円 不眠症 食の多様性 +17.3万円 Zero(0万円) Glassmorphism Insight Box データを俯瞰すると、一つの真実が浮かび上がります。食事や運動といった身体的な要素よりも、「社会とのつながり」が、日本の幸福経済において圧倒的に大きなウェイトを占めているのです。 この「値札」が社会を変える(SROI分析) 予算の使い道を決める際、これまで「効果が見えにくい」と後回しにされてきた社会的事業が、実は驚異的な投資効果(社会的投資収益率)を生むことが証明できます。 The SROI Flowchart 街が 「コミュニティ 事業」に 1億円 を投資 1,000人の参加者の 「孤独感」が 2ポイント改善 Valuation 1,000人×2pt×51.3万円 約10億円の ウェルビーイング価値 純利益 9億円 以上 つながりへの投資は、 最高の経済政策である。 「幸福」はもはや、曖昧な概念ではありません。 良質な睡眠をとり、心を通わせる友人を持ち、 地域とつながること。 それらは私たち個人にとってかけがえのない財産 であると同時に、社会全体を豊かにする最も 重要な投資です。 詳細な研究データはこちら: ispor.org/wellby-2026
【背景】
■この研究の前提となる既存研究
〜なぜ「幸せをお金に換算する」研究が必要だったのか〜
▼1. 出発点:政策の価値を「見える化」したいという要請
※Green Book=英国政府が政策評価の方法を定めた公式ガイドライン。この分野の世界標準的な存在
※SROI(社会的投資収益率)=「投資1円あたりどれだけの社会的価値を生んだか」を計算する手法。事業同士の比較ができる
※非市場財=健康、孤独の解消、地域のつながりなど、お店で売買されないため価格が存在しないもの
▼2. 従来の金銭評価手法と、その限界
ここが本研究の問題意識の核心です。「値段のないものに値段をつける」方法はすでに複数あるが、それぞれ弱点があると整理されています。
治療費や労働生産性の損失を積み上げる方法。例えばうつ病の経済的負担の推計(Greenberg et al., 2015)が有名
→ 弱点:治療費と収入減しか見ないため、生活全体への広い影響を取りこぼす(US EPA, 2024)
※人々の実際の行動(例:静かな住宅地に高い家賃を払う)から価値を逆算する方法
→ 弱点:「使わなくても存在すること自体に感じる価値(非利用価値)」を捉えられない
※「孤独が解消されるならいくら払いますか?」と直接尋ねる方法
→ 弱点:実際にお金を払うわけではないので、金額を過大に答えてしまう「仮想バイアス」が生じる(Murphy et al., 2005; Harrison & Rutström, 2008)
※医療技術評価の世界標準。生存年数を健康状態の質で重みづけした指標(NICE, 2013)
→ 弱点:あくまで「健康関連」の生活の質に限定され、人間関係など幸福のより広い要因を捉えられない(Pettitt et al., 2016)
▼3. 幸福度評価法(WVA)の登場
※WVA=大規模調査データを使い、「あるアウトカム(例:孤独)が幸福度に与える影響」と「所得が幸福度に与える影響」を統計的に推定し、両者を突き合わせて「そのアウトカムは所得いくら分に相当するか」を逆算する方法
※3段階=①所得→幸福度の因果効果を推定、②健康アウトカム→幸福度の関連を推定、③両者の比から金額(補償余剰)を計算。補償余剰=「その変化と引き換えにしてもよい所得額」のこと
▼4. 方法論上の難所:「所得と幸福」の因果をどう取り出すか
※内生性=相関があっても因果とは限らない問題。例えば、明るい性格の人ほど稼ぎも幸福度も高い(第三の要因)、幸福だから稼げる(逆の因果)など
※操作変数法=「所得には影響するが、幸福度には所得を通じてしか影響しない」変数を使って因果効果だけを取り出す統計手法
▼5. WELLBYという共通単位の提案
※WELLBY(幸福調整生存年)=「人生満足度(0〜10点)が1点、1人で1年間変化すること」を1単位とする指標。QALYの幸福版
▼6. 先行研究による推定値の蓄積
本研究の結果の妥当性を判断する物差しとして、所得→幸福度の係数の先行推定値が参照されています。
→ 本研究の2.27はこれらと整合的な水準
個別アウトカムについても先行研究があります。
※ヘルスリテラシー=健康情報を入手・理解・活用する力
▼7. なぜ「日本独自の値段表」が必要なのか
■まとめ:既存研究の流れ
→ そこで本研究:日本初の「健康・幸福の円建て価値カタログ」の作成へ
【研究内容】
この論文(Kawaguchi et al., 2026)の本体部分(方法・結果・考察)を、話の流れが分かるように整理しました。
■研究の内容
〜日本初「健康と幸福の円建て価値カタログ」はこう作られた〜
▼1. 方法:誰に何を聞いたのか
※割当抽出=母集団の構成比(年齢・地域など)に合わせて回答者を集める方法。ネット調査の偏りをある程度補正できる
※自己効力感=「自分はそれをうまくやれる」という自信のこと
▼2. 方法:どうやって「円」に換算したのか(3段階の推定)
▼第1段階:所得→幸福度の因果効果を推定
※2SLS=操作変数を使って因果効果を取り出す代表的な統計手法。「親の学歴→本人の所得→幸福度」という経路だけを抽出する
※対数を使う理由=所得の効果は「100万円の増加」ではなく「所得が2倍」のような比率で効くため(限界効用逓減:稼ぐほど1円の重みが減る)
▼第2段階:各健康アウトカム→幸福度の関連を推定
▼第3段階:金額(補償余剰)の計算
※ブートストラップ法=データから何度も再抽出して推定を繰り返し、結果のブレ幅を測る方法
▼3. 結果①:土台となる所得→幸福度の関係
※弱操作変数=操作変数と所得の関係が弱すぎて推定が信頼できなくなる問題。F統計量10以上が目安とされ、本研究は89.2と41.2
▼4. 結果②:19アウトカムの値段表
▼プラスの価値(1点上がるごとの金額)
▼マイナスの価値(1点悪化するごとの損失)
▼WELLBYの値段
▼5. 結果③:頑健性チェック
▼6. 考察:この結果は何を意味するのか
▼メンタルヘルスと人間関係の重さ
▼健康行動の新規の値づけ
▼食行動の興味深い分かれ方
▼WTPとの方法論的な違い
※決定効用=選ぶときに予想する満足。経験効用=実際に味わう満足。人間はこの2つがよくズレる
▼政策への使い方(具体例)
▼7. 限界:著者ら自身が挙げる注意点
※共通方法バイアス=同じ人が同じ形式で答えることで、本来より関連が強く見えてしまう歪み
■まとめ
※各項目を比較するには、以下が参考になるかと思います。
▼1SDあたりの金額(参考)
会話形式での紹介はこちら😊
https://archive.happytech.co.jp/posts/2026-07-31-1785489300/
動画解説はこちら
https://youtu.be/Z5pWK95qPlw