「芸術とは、労働における人間の喜びの表現である」
Art is the expression of man's pleasure in labour.
— ウィリアム・モリス 講演「民衆の芸術」(1879)
芸術を美術館の中の特別なものではなく、「働く喜びが形になったもの」と定義し直した言葉。喜びなしに作られた物は人を幸せにせず、喜んで作られた物は日用品でも芸術になる ── 労働と幸福を直結させた美学
- 心理学では
- モリスの言う「労働の喜び」は、心理学でいう内発的動機づけ(活動そのものの楽しさから生まれる意欲)に当たる。Amabile(1985)は、創作に励む若者を対象にした実験で、書くことの楽しさを思い起こした人は、報酬や評価などの外的な理由を思い起こした人よりも創造的な詩を書くことを示した。喜びは作品の質に表れるのである。また、Csikszentmihalyi & LeFevre(1989)は働く人の日常を調べ、フロー(時間を忘れるほどの没頭)が余暇よりも仕事中に多く生じ、その最中ほど気分が前向きであることを見いだした。手を動かす過程そのものを味わう工夫が、日々の仕事を自分の作品に変える。 参考:Amabile(1985)「Motivation and creativity: Effects…」 ↗/Csikszentmihalyi & LeFevre(1989)「Optimal experience in work and lei…」 ↗