「愛とは、二つの孤独が、互いを守り、境を接し、挨拶を交わすことである」
Love consists in this, that two solitudes protect and border and greet each other.
— ライナー・マリア・リルケ 『若き詩人への手紙』(1904)
愛を「二人が溶けて一つになること」ではなく、「それぞれが孤独=固有の全体性を保ったまま、隣り合うこと」と定義した書簡。相手に呑み込まれず、呑み込まず ── 融合ではなく並立としての愛の、決定的な定式
- 心理学では
- この名言は、心理学でいう自己分化(親密な関係の中でも、自分の考えや感情の輪郭を保てる力)と親密さが両立した状態を言い表している。Feeney(2004)は恋人や夫婦を対象に、互いの個人的な目標について話し合う場面を観察した。その結果、相手の挑戦を押しつけずに励ます「安全基地」としての支えを受けた人ほど、気分や自信が高く、目標の達成にも前向きであった。反対に、口を出しすぎる干渉的な支えは、自尊心や気分の低下と関連していた。大切な人との間でも、相手の領域に踏み込みすぎず、見守りながら声をかける。その「挨拶」の距離感が、二人それぞれの成長を支える力になる。 参考:Feeney(2004)「A Secure Base: Responsive Support …」 ↗