2026.09.14

はぴテク相談室:「ありがとう」の伝え方で、幸せは変わる?の話

相談者

はぴテクさん、聞いてください。最近「感謝日記がいい」ってよく聞くので始めてみたんです。

はぴテクさん
はぴテクさん

おお、いいですね!どんなことを書いてるんですか?

相談者

「同僚がお菓子をくれた、ありがたい」とか「誕生日にマグカップもらった」とか。でも、なんというか…書いてて「作業」っぽくなってきちゃって。

はぴテクさん
はぴテクさん

あー、それ、すごくよくある現象なんです。実は最近、まさに「感謝の書き方で効果が変わるか」を調べたアメリカの研究が出たんですよ。

相談者

え、書き方で変わるんですか?感謝は感謝じゃ…

はぴテクさん
はぴテクさん

それが違ったんです。研究では2種類の感謝の手紙を比べました。1つは「プレゼントをくれた人」への感謝。もう1つは「大切にされてる、守られてる、受け入れられてる、と感じさせてくれた人」への感謝です。

相談者

後者、ちょっと照れくさい感じの…(笑)

はぴテクさん
はぴテクさん

そうそう(笑)。でね、まず朗報。どっちの感謝でも、書いた本人の幸福度も、その相手との関係の満足度も、ちゃんと上がったんです。感謝はやっぱり強い。

相談者

じゃあ私のお菓子日記も無駄じゃない!

はぴテクさん
はぴテクさん

無駄じゃないです。ただ、ここからが面白くて。「モノをくれたこと」より「安心感をくれたこと」に注目して書いた方が、感謝や愛情の気持ちがより強く湧く場合があったんです。

相談者

どういう場合ですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

ポイントは「相手が自分をどれだけ分かってくれてる人か」でした。自分のことをよーく分かってくれてる人になら、プレゼントへのお礼でも存在へのお礼でも、効果はほぼ同じ。でも、そこまでの関係じゃない相手には、「モノ」より「その人がくれた安心感」に注目した方が効いたんです。

相談者

へえ…!なんでだろう?

はぴテクさん
はぴテクさん

鍵は「応答性」という概念です。難しく聞こえますが、要は「この人は私のことを見てくれてる、分かってくれてる」という感覚のこと。感謝という感情は、本来この「分かってくれてる感」に反応して生まれるものなんです。

相談者

あ、確かに。同じプレゼントでも「私の好みド真ん中!」だと嬉しさが違います。

はぴテクさん
はぴテクさん

まさにそれです。疲れてる時に、好きなお店のテイクアウトを買ってきてくれたら「休みたい気持ちを分かってくれてる!」って強く感謝しますよね。感謝の手紙も同じで、「何をもらったか」より「どう分かってくれてたか」を思い出して書くと、その感覚を追体験できるんです。

相談者

なるほど…。私の日記、「お菓子をくれた」で止まってました。

はぴテクさん
はぴテクさん

そこに一歩足すだけでいいんですよ。「お菓子をくれた。私が疲れてるのに気づいてくれてたんだな」って。モノの奥にある「気にかけてくれた事実」まで言葉にする。

相談者

それなら今日からできそう!でも、誰に感謝するかも関係あるんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

いい質問です。研究では「大切にされてると感じさせてくれた人は?」と聞かれた人と、「プレゼントをくれた人は?」と聞かれた人を比べたんですが、前者の方が、自分をよく分かってくれてる相手を自然に思い浮かべたんです。面白いことに、どちらも思い浮かべるのは親・パートナー・友人あたりで、顔ぶれは同じなのに。

相談者

同じ「友人」でも、質問のしかたで思い出す人が変わるんだ…。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうなんです。「問いの立て方」が、心の向く先を変える。だから感謝を習慣にするなら、「今日、誰に何をもらった?」より「今日、誰に支えられてた?」と自分に聞く方が、幸せに効きやすい可能性があるんですね。

相談者

質問を変えるだけなら、頑張らなくてもできますね。

はぴテクさん
はぴテクさん

そこが大事なポイントで。感謝って「立派なことを書かなきゃ」と思うと、「私、感謝することなんてないかも…」って逆効果になることもあるんです。だから、思い出しやすいプレゼントから入って、その奥の「そばにいてくれること」に目を向ける。この順番でいいんです。

相談者

論文のタイトルみたいですね、それ。

はぴテクさん
はぴテクさん

実はそのままなんです(笑)。「From Presents to Presence」——プレゼントから、プレゼンス(そばにいてくれること)へ。うまいこと言いますよね。

相談者

ちなみに、この手紙って相手に渡すんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

この研究では渡してないんです。書くだけ。それでも本人の幸福度と、相手への満足度が1週間後まで良い方向に働いていた。もちろん渡したらもっと素敵だと思いますが、「書くだけでも自分が幸せになる」というのは、始めるハードルが下がりますよね。

相談者

渡さなくていいなら、照れくさい相手にも書けます(笑)。今夜、母に一通書いてみます。マグカップのお礼じゃなくて、「いつも味方でいてくれること」のお礼で。

はぴテクさん
はぴテクさん

完璧です。それこそが「プレゼントからプレゼンスへ」ですよ。

■ 今日のまとめ

  • 感謝は「何をもらったか」より「どう支えてもらったか」に注目して書くと、幸せへの効果が高まりやすい
  • 「誰に支えられてた?」という問いの立て方が、自分を分かってくれてる人へ心を向けさせてくれる
  • 手紙は渡さなくてもOK。書くだけで、自分の幸福度と関係の満足度に良い効果がある

■ 出典・注意事項

  • Nelson-Coffey, S. K., Beesley, K., Coffey, J. K., Vuong, T., & Rumsey, M. (in press). From presents to presence: High quality targets amplify the benefits of gratitude expression. Emotion. https://osf.io/v9z6w

  • 本研究は米国の若年成人中心のサンプルによる2つの実験(計1,240人)に基づくものです。効果量は比較的小さく、文化による違いの可能性も著者らが指摘しています。日本での効果は今後の検証課題です。

  • この対話は論文の内容を分かりやすく伝えるための創作であり、個別の状況への助言は専門家にご相談ください。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

論文の紹介はこちら😊
感謝は「モノ」より「その人の存在」に向けると効く
https://archive.happytech.co.jp/posts/2026-09-14-1789364340/

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