幸せの名言集

やなせたかしの名言2選

日本の漫画家・絵本作家(1919-2013)。『アンパンマン』

「人生は、喜ばせごっこ」

— やなせたかし 著書・インタビューで繰り返した信条

自分が喜ばせれば、相手も喜ばせ返してくる ── 人生をこの「ごっこ遊び」の応酬と定義した、アンパンマンの作者の哲学。正義とは、ひもじい人にパンを差し出すこと、という作品の核とひとつながりの言葉

心理学では
この言葉は、向社会的行動(他者のためになる行動)が相手からの返報や「親切の連鎖(受けた親切を別の人に回すこと)」を生み、喜びが人から人へ循環するという見方と重なる。Chancellorら(2018)はスペインの職場で、一部の社員に同僚への小さな親切を数週間続けてもらう実験を行い、親切を受けた人が自分も周囲に親切にするようになり、親切をした側の幸福感も高まることを示した。またWeinstein & Ryan(2010)の実験では、義務感からではなく自分で選んで行う援助ほど、助けた側も助けられた側も満たされることが分かった。「ごっこ」の軽やかさは、この自発性に通じる。今日ひとり、身近な人をささやかに喜ばせてみることが、温かな循環の始まりになる。 参考:Chancellorら(2018)「Everyday prosociality in the workp…」 ↗/Weinstein & Ryan(2010)「When helping helps: Autonomous mot…」
「絶望の隣は希望です」

— やなせたかし 著書・発言

絶望と希望は隣り合わせにある

心理学では
この名言は、心理学でいう混合感情(悲しみと喜びのような相反する感情が同時に生じる状態)の考え方に重なる。Larsenら(2001)は、ほろ苦い映画を見た直後などの大学生を調べ、人は悲しさとうれしさを同時に感じうることを示した。さらにAdler & Hershfield(2012)は心理療法を受ける成人を縦断的に追い、つらさの中に前向きな感情が混じり始めた人ほど、その後に心の健康が改善していたことを報告している。絶望の只中にも、希望はすでに隣で芽を出しているのである。苦しいときほど、小さな安堵や感謝にも目を向け、それを言葉にしてみることが回復への一歩につながる。 参考:Larsenら(2001)「Can people feel happy and sad at t…」 ↗/Adler & Hershfield(2012)「Mixed Emotional Experience Is Asso…」 ↗

← 人物の一覧

あわせて読む 世界の主要ウェルビーイング研究 → 名言が言ってきたことを、研究はどう確かめてきたか。幸せの研究の著名論文2,358本を、要旨と研究の系譜で。 思想ごとの名言も 世界の思想と宗教の幸福観マップ → 47の思想・宗教それぞれを代表する名言を、思想の幸福観とあわせて。
名言の収集・分類・解説はAI(Claude)を活用し、はぴテックが確認したものです。「出典に諸説あり」の名言は、その人物の言葉として流通しているものの一次資料での確認が難しいもの、「要旨」は趣旨を短くまとめたものです。心理学の補足は、名言の知恵を心理学・幸福研究の知見で読み解いたもので、引用した論文は学術データベースで実在を照合しています。 解説付き全選(PDF) / 一覧(Excel)
© 株式会社はぴテック