幸せの名言集

ジャン=ジャック・ルソーの名言2選

フランスの思想家(1712-1778)

「自然は、子どもが大人になる前に、子どもであることを望んでいる」

Nature wants children to be children before they are men.

— ジャン=ジャック・ルソー 『エミール』(1762)

子ども時代を「大人の準備期間」としてしか見ない教育への抗議。子ども時代には、そのときにしか熟さない固有の実りがある ── 「子どもの発見」と呼ばれる近代教育思想の出発点

心理学では
この名言は、発達心理学でいう発達段階の固有の課題(その時期にしか育たない力)と、自己決定理論が重んじる内発的動機づけ(やりたいからやる意欲)の考えに重なる。Stipekら(1995)は幼児を対象に、文字や数を一斉に教え込む園と子ども中心の園を比べた。その結果、教え込み型の園の子どもほど自分の能力を低く見積もり、難しい課題への挑戦を避ける傾向があった。またSchweinhart & Weikart(1997)の長期追跡研究では、幼児期に子ども主導の遊びを中心に過ごした群は、教え込み型の群より成人後の情緒的な問題や逮捕歴が少なかった。子どもの「いま」を急かさず、夢中になる時間を守ることが、長い目で見た成長につながる。 参考:Stipekら(1995)「Effects of Different Instructional…」 ↗/Schweinhart & Weikart(1997)「The high/scope preschool curriculu…」 ↗
「感謝は果たされるべき義務だが、誰もそれを期待する権利は持たない」

Gratitude is a duty which ought to be paid, but which none have a right to expect.

— ジャン=ジャック・ルソー 『エミール』(1762)

感謝は強制ではなく自発であってこそ価値を持つ

心理学では
ルソーの言葉は、感謝を「負債感(お返ししなければという重荷の感覚)」と区別し、自発的な感情として守る知恵である。見返りを求められると、人は自由を脅かされたと感じて反発しやすい(心理的リアクタンス)。Watkinsら(2006)は、親切を受ける場面を想像させる実験で、相手が見返りを期待していると感謝が弱まり、負債感が強まることを示した。またLyubomirskyら(2011)の介入研究では、幸せになりたいと自ら望んで参加した人ほど、感謝の手紙を書く活動の効果が大きかった。親切は見返りを求めずに差し出し、受けた恩には自分の意思で礼を伝える。その姿勢が、互いの心を温める関係につながる。 参考:Watkinsら(2006)「The debt of gratitude: Dissociatin…」 ↗/Lyubomirskyら(2011)「Becoming happier takes both a will…」

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