幸せの名言集

ジョン・スチュアート・ミルの名言2選

英国の哲学者・経済学者(1806-1873)。功利主義の代表的思想家

「幸福以外の何かに心を向けている者だけが幸福である」

Those only are happy who have their minds fixed on some object other than their own happiness.

— ジョン・スチュアート・ミル 『ミル自伝』(1873)

幸福は直接追うと逃げる。目的への没頭の副産物として訪れる

心理学では
ミルの言葉は、心理学でいう「幸福追求のパラドックス」(幸福そのものを目標にするほど、かえって幸福感が遠のく現象)を言い当てている。Maussら(2011)は相関研究で、幸福を強く重視する人ほど、ストレスの少ない穏やかな状況でも幸福感や満足感が低いことを示した。実験でも、幸福の大切さを説く文章を読んだ人は、楽しい映像を見たあとの幸福感が、読まなかった人より低かった。Maussらは、高すぎる期待がいまの気分との落差を生み、失望を招くためと考察している。日々の暮らしでは、自分の気分を点検するより、打ち込める仕事や人の役に立つ活動に注意を向ける。その没頭が、幸福を呼び込む近道になる。 参考:Maussら(2011)「Can seeking happiness make people …」 ↗
「満足した豚であるより、不満足な人間である方がよい。満足した愚者であるより、不満足なソクラテスである方がよい」

It is better to be a human being dissatisfied than a pig satisfied; better to be Socrates dissatisfied than a fool satisfied.

— ジョン・スチュアート・ミル 『功利主義論』(1863)

快楽には質の違いがある

心理学では
ミルの言う快楽の質の違いは、心理学ではヘドニア(快や満足を中心とする幸福)とエウダイモニア(意味や自己実現を中心とする幸福)の区別にあたる。Baumeisterら(2013)は米国の成人を対象とした調査で、幸福感は欲求の充足や「いま」への集中と関連することを示した。一方、人生の意味は他者への貢献や過去と未来のつながりと関連し、意味を感じている人ほどストレスや悩みも多かった。またHuta & Ryan(2010)の介入研究では、成長や徳を目指す活動に取り組んだ人は、時間をおいてから幸福の面で恩恵を得ていた。目先の満足だけで一日を測らず、悩みを伴っても価値ある課題に向き合う時間をもつことが、深い充実につながる。 参考:Baumeisterら(2013)「Some key differences between a hap…」/Huta & Ryan(2010)「Pursuing Pleasure or Virtue: The D…」

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