「勤労なき人生は罪であり、芸術なき勤労は野蛮である」
Life without industry is guilt, and industry without art is brutality.
— ジョン・ラスキン オックスフォード大学講義『芸術の政治経済』(1857)ほか
働かない人生は空虚だが、喜びも美も工夫もない労働は人間を壊す ── 労働と芸術(創意・喜び)は切り離してはならない、という産業革命期の警告。モリスの民衆芸術論、後の労働の人間化運動の源流
- 心理学では
- ラスキンのいう「芸術」とは、仕事の中に創意や手ごたえがあることである。心理学では、これを職務特性(仕事に技能の多様さ、裁量、やり遂げる完結性、成果の手ごたえがあるか)として捉える。Hackman & Oldham(1976)はさまざまな職種の働き手を調べ、技能を幅広く使え、自分で判断でき、成果が見える仕事に就いている人ほど、内側から湧く意欲と満足感が高いことを示した。またKarasek(1979)は米国とスウェーデンの働き手の調査データから、求められることは多いのに裁量(自分で決められる幅)の乏しい仕事が、疲弊や抑うつと関連することを見いだした。決められた作業の中にも自分なりの工夫をひとつ加えることが、仕事を人間らしい営みに変える助けになる。 参考:Hackman & Oldham(1976)「Motivation through the design of w…」 ↗/Karasek(1979)「Job Demands, Job Decision Latitude…」 ↗