幸せの名言集

ジョン・ラスキンの名言2選

英国の思想家・美術評論家(1819-1900)。『この最後の者にも』でガンジーに影響

「勤労なき人生は罪であり、芸術なき勤労は野蛮である」

Life without industry is guilt, and industry without art is brutality.

— ジョン・ラスキン オックスフォード大学講義『芸術の政治経済』(1857)ほか

働かない人生は空虚だが、喜びも美も工夫もない労働は人間を壊す ── 労働と芸術(創意・喜び)は切り離してはならない、という産業革命期の警告。モリスの民衆芸術論、後の労働の人間化運動の源流

心理学では
ラスキンのいう「芸術」とは、仕事の中に創意や手ごたえがあることである。心理学では、これを職務特性(仕事に技能の多様さ、裁量、やり遂げる完結性、成果の手ごたえがあるか)として捉える。Hackman & Oldham(1976)はさまざまな職種の働き手を調べ、技能を幅広く使え、自分で判断でき、成果が見える仕事に就いている人ほど、内側から湧く意欲と満足感が高いことを示した。またKarasek(1979)は米国とスウェーデンの働き手の調査データから、求められることは多いのに裁量(自分で決められる幅)の乏しい仕事が、疲弊や抑うつと関連することを見いだした。決められた作業の中にも自分なりの工夫をひとつ加えることが、仕事を人間らしい営みに変える助けになる。 参考:Hackman & Oldham(1976)「Motivation through the design of w…」 ↗/Karasek(1979)「Job Demands, Job Decision Latitude…」 ↗
「生命のほかに富はない(There is no wealth but life)」

There is no wealth but life. Life, including all its powers of love, of joy, and of admiration.

— ジョン・ラスキン 『この最後の者にも』(1860)

ガンジーが同書に感銘を受け『サルボダヤ』として翻案

富の定義を貨幣から生命の豊かさへ転換する

心理学では
ラスキンの言葉は、富を金銭の量ではなく「主観的ウェルビーイング(人生への満足感や日々の感情の豊かさ)」で測り直す発想である。Diener & Seligman(2004)は、所得と幸福に関する多くの研究を検討した。そして、豊かな国では経済が成長しても生活満足度は同じようには高まっていないことを示し、社会の豊かさを測るには幸福の指標が欠かせないと論じた。また、Kasser & Ryan(1993)の調査では、経済的成功を人生の中心目標に置く人ほど、活力や自己実現の感覚が低く、不安や抑うつが高い傾向が見られた。お金の計算に追われる日こそ、誰と過ごし、何に心を動かされたかという「生命の収支」を振り返る。それが本当の豊かさを育てる助けになる。 参考:Diener & Seligman(2004)「Beyond Money」/Kasser & Ryan(1993)「A dark side of the American dream:…」

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