この号の内容
幸せだと感じる人は52.4%
問14「あなたは、幸せだと感じますか?」は、1(まったく感じない)〜5(大いに感じる)の5段階に「わからない」を加えて尋ねる質問である。回答者1,739人のうち「5」は15.5%、「4」は36.9%で、両者を合わせた≪感じる≫は52.4%と約5割を占めた。中間の「3」は30.9%、「2」は6.7%、「1」は2.1%で、≪感じない≫は8.8%にとどまる。「わからない」は2.6%、無回答は5.4%である。
📖 報告書では:Ⅲ集計 7.総合(2)幸福実感(PDF p.44、本文40ページ)
重要分野1位は健康・福祉
問13で6分野を幸せにとって重要な順に1〜6位で順位づけてもらったところ、第1位に挙げた割合は「健康・福祉」が33.1%で最も高く、「安全・安心」24.8%、「産業」14.1%、「子育て・教育」12.5%、「環境」4.3%、「文化」1.6%の順であった。第1位から第3位までの合計では「安全・安心」が約7割と最も高い。「文化」は第6位に挙げた割合が39.0%と最も高い。
📖 報告書では:Ⅲ集計 7.総合(1)6つの分野について幸せにとって重要だと思う順位(PDF p.43、本文39ページ)
健康・福祉と子育ての実感
健康・福祉分野では、自分の役割があると≪感じる≫人が58.9%、孤立感や孤独感を≪感じない≫人が58.5%であった。一方、高齢者や障がい者への福祉の充実を≪感じる≫人は22.3%にとどまり、「わからない」が26.4%を占める。幸せにとって重要なものの第1位は「心が安らぐ時間を持てていること」(26.7%)であった。18歳未満の子がいる392人が答えた子育て・教育分野では、子どもが健やかに成長していると≪感じる≫が82.4%、家族の理解・協力が76.0%、親子のコミュニケーションが74.0%と高いが、望む子育てができる環境は39.6%にとどまる。重要なものの第1位は「親子のコミュニケーションがとれていること」(48.2%)である。
📖 報告書では:Ⅲ集計 1.健康・福祉(PDF p.12–17、本文8–13ページ)、2.子育て・教育(PDF p.18–22、本文14–18ページ)
収入への不安と交通の便
産業分野では、生活に必要な収入を得ていくことに不安を≪感じる≫人が46.6%で、≪感じない≫の25.1%を上回った。仕事と生活のバランスは≪感じる≫28.8%と≪感じない≫26.5%がほぼ同じ水準である。荒川区の企業に活力があると≪感じる≫人は10.3%で、≪感じない≫36.6%を大きく下回った。幸せにとって重要なものの第1位は「生活を送るために必要な収入があること」が69.5%を占める。環境分野では、地域の交通の便が良いと≪感じる≫人が68.5%と高く、重要なものの第1位も「地域の交通の便が良いこと」(36.5%)であった。
📖 報告書では:Ⅲ集計 3.産業(PDF p.23–27、本文19–23ページ)、4.環境(PDF p.28–32、本文24–28ページ)
地域のつながりと防災は低め
文化分野では、地域に頼れる人がいると≪感じない≫人が46.7%で、≪感じる≫の20.4%を上回った。充実した余暇・文化活動や地域の人とのふれあいのある生活についても、≪感じない≫46.8%が≪感じる≫12.9%を大きく上回る。安全・安心分野では、地域が災害に強いと≪感じない≫人が54.1%(≪感じる≫11.9%)であり、災害への備えに安心感が≪ない≫人も44.0%(≪ある≫12.1%)に達する。この分野で幸せにとって重要なものの第1位は「犯罪への不安がないこと」(54.2%)であった。
📖 報告書では:Ⅲ集計 5.文化(PDF p.33–37、本文29–33ページ)、6.安全・安心(PDF p.38–42、本文34–38ページ)
自由記述にみる幸と不安
問15「幸せにとって重要だと思うこと」の自由記述(回答者1,109人)では、「身体の健康・医療介護」が回答者の52.0%、「仕事・経済状況」が32.6%、「家庭生活・家族関係」が29.2%であった。幸せを≪感じない≫97人では「仕事・経済状況」が45.4%で最も多く、≪感じる≫655人では「身体の健康・医療介護」が56.8%で最も多い。問16の不幸・不安(回答者1,005人)では「仕事・経済状況」が37.3%で最多であり、≪感じない≫群では61.9%、≪感じる≫群では33.4%であった。問17の人生に影響を与えた出来事(753件・677人)は「家庭生活・家族関係」が34.8%で最も多く、受け止めは≪マイナスの実感≫52.2%が≪プラスの実感≫40.9%を上回った。
📖 報告書では:Ⅲ集計 8.自由記述(1)〜(3)(PDF p.45–55、本文41–51ページ)
日本の結果
この号の調べ方
荒川区在住の満18歳以上の区民(住民基本台帳による)から層化2段無作為抽出で選んだ4,000人を対象に、令和4年9月28日〜11月2日に郵送配布し、郵送または区ホームページからの電子申請で回収した。回収数は1,739(回収率43.5%)で、うち郵送が71.5%、電子申請が28.3%である。設問は70問(自由記述3問、フェイスシート14問を含む)で、6分野の各設問と幸福実感を1〜5の5段階+「わからない」で尋ね、「5」と「4」の合計を≪感じる≫、「1」と「2」の合計を≪感じない≫として集計している。平成25年度に始まったこの調査の9回目にあたる。
この号から言えること
- 幸せだと≪感じる≫人は約5割(52.4%)で、≪感じない≫人は1割未満(8.8%)である。ただし中間の「3」も30.9%と3割を占める。
- 区民が幸せにとって重要と考える分野は「健康・福祉」と「安全・安心」が上位で、「文化」は第1位に挙げる人が1.6%と最も少ない。
- 子育て中の回答者では子どもの成長や家族の協力を実感する割合が7〜8割と高い一方、地域に頼れる人や災害時の助け合い、防災性を実感する割合は低く、地域のつながり・防災面に課題が見える結果である。
- 自由記述では、幸せを感じない人ほど「仕事・経済状況」を重要なことや不安として挙げる傾向があるが、これは回答の分類を比べた集計であり、経済状況が幸福実感を決めていることを示すものではない。
読むときの注意
回答者は女性が59.0%と多く、年代別の回収率も20代24.7%に対し70代60.2%と差があるため、区民全体の構成とは異なる点に注意が必要である。設問の中には「孤立感や孤独感を感じますか」「収入を得ていくことに不安を感じますか」のように、≪感じる≫が否定的な状態を表すものが含まれる。子育て・教育分野は18歳未満の子がいる392人のみの回答であり、自由記述は1件が複数分野に分類されるため割合の合計は100%を超える。