この号の内容
幸せだと感じる人は55.3%
問14「あなたは、幸せだと感じますか?」に対し、「5(大いに感じる)」は17.6%、「4」は37.7%で、合わせた≪感じる≫は55.3%と5割台半ばを占める。「1」と「2」を合わせた≪感じない≫は9.2%で、報告書は≪感じる≫が≪感じない≫を「大きく上回る」としている。中間の「3」は27.4%、「わからない」は2.5%、無回答は5.6%である。
📖 報告書では:Ⅲ集計 7.総合(2)幸福実感、本文PDF p.44(冊子p.40)
重要分野は健康・福祉が首位
6つの分野を幸せにとって重要な順に並べてもらう問13で、第1位に挙げられた割合は「健康・福祉」33.9%が最も高い。次いで「安全・安心」27.8%、「産業」11.9%、「子育て・教育」9.6%、「環境」5.5%、「文化」1.5%の順である。「文化」は第6位に挙げた人が36.0%と、最も下位に置かれやすい分野である。
📖 報告書では:Ⅲ集計 7.総合(1)6つの分野について幸せにとって重要だと思う順位、本文PDF p.43(冊子p.39)
実感が高い項目:子育てと交通
子育て・教育分野(18歳未満の子がいる325人が回答)では、子どもが健やかに成長していると≪感じる≫が80.0%、家族の子育てへの理解・協力が78.4%、親子のコミュニケーションが76.7%と、いずれも約8割に達する。全体では、地域の交通の便が良いと≪感じる≫が68.2%、家庭や職場などで自分の役割があると≪感じる≫が61.4%である。孤立感や孤独感については≪感じない≫が61.4%で、≪感じる≫の15.1%を上回る。
📖 報告書では:Ⅲ集計 2.子育て・教育(3)(4)(8)本文PDF p.19・21、4.環境(3)p.29、1.健康・福祉(4)(5)p.13–14
安全・安心は実感が弱い
地域が災害に強いと≪感じない≫は54.2%で、≪感じる≫の12.2%を大きく上回る。災害時に近隣と助け合う関係があると≪感じない≫は46.1%、災害への備えを十分にしている≪安心感がない≫は41.7%である。犯罪・事故・災害を総合して地域が安全だと≪感じない≫も36.4%で、≪感じる≫の18.9%を上回る。この分野で幸せに特に重要なものの第1位は「犯罪への不安がないこと」(58.4%)である。
📖 報告書では:Ⅲ集計 6.安全・安心(4)〜(8)、本文PDF p.39–42(冊子p.35–38)
収入不安と地域のつながり
生活に必要な収入を得ていくことに不安を≪感じる≫人は48.9%で、≪感じない≫の25.7%を上回る。仕事と生活のバランスが取れていると≪感じる≫は31.7%にとどまり、産業分野で幸せに特に重要なものの第1位は「生活を送るために必要な収入があること」が69.8%に達する。文化分野では、地域に頼れる人がいると≪感じない≫が45.6%、余暇・文化活動や地域とのふれあいのある生活を≪感じない≫が43.2%である。荒川区が区外から人が訪れたくなる魅力あるまちだと≪思わない≫も39.1%で、≪思う≫の18.9%を上回る。
📖 報告書では:Ⅲ集計 3.産業(1)(2)(6)(8)本文PDF p.23・25・27、5.文化(5)(7)p.35–36
自由記述:健康とお金と家族
幸せに重要なことの自由記述(回答者1,117人)では「身体の健康・医療介護」が48.3%、「仕事・経済状況」が35.2%、「家庭生活・家族関係」が29.7%を占める。幸せだと≪感じない≫回答者(96人)では「仕事・経済状況」を挙げた人が55.2%と最も多く、≪感じる≫回答者(676人)では「身体の健康・医療介護」51.5%、「家庭生活・家族関係」37.4%が上位である。不幸・不安に感じること(963人)でも「仕事・経済状況」が34.8%で最多である。人生に影響を与えた出来事(723件)は「家庭生活・家族関係」が30.6%で最も多く、ネガティブに感じた≪マイナスの実感≫46.3%が≪プラスの実感≫31.1%を上回る。
📖 報告書では:Ⅲ集計 8.自由記述(1)〜(3)、本文PDF p.45–55(冊子p.41–51)
日本の結果
この号の調べ方
対象は荒川区在住の満18歳以上の男女で、住民基本台帳から層化2段無作為抽出した4,000人に調査票を郵送した。調査期間は令和7年7月30日〜9月1日で、郵送または区の電子申請で回収し、1,700件(回収率42.5%)を得た。調査票は日本語・英語・簡体中国語・ハングルの冊子と日本語のインターネット版で、総設問数は71問である。各項目は1〜5の5段階(0は「わからない」)で尋ね、「5」と「4」の合計を≪感じる≫、「1」と「2」の合計を≪感じない≫として集計している。
この号から言えること
- 区民の過半数(55.3%)が幸せだと感じており、感じない人(9.2%)を大きく上回る。
- 最も重視される「健康・福祉」「安全・安心」のうち、安全・安心では防災性や災害時の助け合いで否定的な回答が多く、重要度と実感にずれがある。
- 自由記述では、幸せだと感じない人ほど「仕事・経済状況」を幸せに重要なこととして挙げる割合が高い傾向があり(55.2%)、幸せだと感じる人では健康や家族関係が上位に来る。
- 子育て中の回答者では、子どもの成長や家族の協力を実感する人が約8割と高い一方、望む子育てができる環境があると感じる人は41.6%にとどまる。
読むときの注意
回収率は年代で差が大きく、18・19歳は22.5%、20代は24.5%に対し、70代は61.0%であるため、全体の数字には高齢層の回答が厚く反映されている。標本誤差は回答1,700人・比率50%前後で±2.4ポイントであり、子育て・教育分野(325人)や自由記述の幸福実感別比較(96人など)は誤差がより大きい。自由記述の幸福実感別の違いは関連を示すものであり、原因を示すものではない。また本集計結果には前年度との比較は掲載されていない。