ウェルビーイングの調査・報告書

2023年版テーマ:第11回の特別モジュール:「現代ヨーロッパにおけるジェンダー」と「健康における社会的不平等とその決定要因」

ESS Round 11(2023〜2024年実施)最終データ公開(2025年11月)

欧州社会調査 欧州研究インフラコンソーシアム(ESS ERIC)

欧州社会調査(European Social Survey、ESS)第11回(Round 11、2023/24年実施)の最終データが2025年11月21日に公開された。統合データファイル(Edition 4.0)には、エストニアとウクライナのデータが初めて加わり、ほかの28か国とあわせて30か国分が収録されている。いちばんの話題は、ウクライナのデータが第6回(2012/13年)以来はじめて統合ファイルに戻ったことである。この号の公式発表はデータ公開の告知であり、幸福度などの集計結果は示していない。

この号の内容

最終版で30か国が統合

最新の統合ファイル(Edition 4.0)には、第11回に参加したすべての国のデータが含まれる。前の版(Edition 3.0)はオーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イスラエル、イタリア、ラトビア、リトアニア、モンテネグロ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、セルビア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、英国の28か国だった。今回これにエストニアとウクライナが加わり、30か国となった。

📖 報告書では:公式ニュース「Final release of Round 11 data」(2025年11月21日)冒頭段落

チェコは自記式で別ファイル

第11回は30か国で対面面接により実施された。チェコ(Czechia)だけは調査員を確保できなかったため、特例として自記式(回答者が自分で記入する方式)での実施が認められた。そのためチェコのデータは統合ファイルには入らず、国別ファイルとしてのみ提供される。

📖 報告書では:公式ニュース「Final release of Round 11 data」本文(調査方法の段落)

ジェンダー・モジュール

第11回では毎回の共通質問に加えて、「現代ヨーロッパにおけるジェンダー」の質問群が入った。このモジュールはバーミンガム大学のスーザン・バンドゥッチ(Susan Banducci)が率いた。性差別的な態度、ジェンダー差別、ジェンダー平等、そしてジェンダー不平等に取り組む公共政策への意識を扱っている。

📖 報告書では:公式ニュース「Final release of Round 11 data」見出し「Questionnaire content」

健康の不平等モジュール

もう一つの特別モジュールが「健康における社会的不平等とその決定要因」である。マーストリヒト大学のミルザ・バライ(Mirza Balaj)率いるチームが設計した。項目の多くは第7回(2014/15年)で初めて使われたものである。喫煙・飲酒・運動といったリスク行動のほか、労働条件や住宅条件など、健康の結果を左右する主な要因を尋ねている。

📖 報告書では:公式ニュース「Final release of Round 11 data」見出し「Questionnaire content」

毎回たずねる共通項目

ESSは毎回、幅広い分野の意識を共通の質問で尋ねている。分野は、気候変動、犯罪と司法、民主主義と政府、移民、健康とウェルビーイング、制度への信頼と人への信頼、メディア・インターネット利用、ヨーロッパ・国・民族への帰属意識である。さらに、感じている差別、政治的な支持・関心・参加、宗教、社会的排除、価値観も含まれる。回答者の出自、学歴、就業、家計の状況、世帯構成、性別・年齢、パートナーや親の情報もあわせて集めている。

📖 報告書では:公式ニュース「Final release of Round 11 data」見出し「Questionnaire content」後半

ウクライナが統合ファイルに復帰

ウクライナのデータが統合ファイルに入るのは第6回(2012/13年)以来である。キーウ経済大学のティモフィー・ブリク(Tymofii Brik)とキーウ国立大学のアンドリー・ホルバチク(Andrii Gorbachyk)が率いる国内チームの尽力によって実現した。第10回(2020〜22年)の質問票も2022年初めに同国で実施された。ただし、ESSの方法を完全には適用できなかったため、その分は関連研究(Related Study)としてのみ公開されている。第11回の同国での調査費用は、英国の経済社会研究会議(UKRI-ESRC)が負担した。

📖 報告書では:公式ニュース「Final release of Round 11 data」見出し「Ukraine」

この号の調べ方

対象は第11回(2023/24年実施)に参加した欧州などの国々である。そのうち30か国は対面面接で、チェコは自記式で実施された。今回の統合ファイル(Edition 4.0)には30か国分が収録され、チェコは国別ファイルで提供される。健康とウェルビーイングは毎回の共通項目に含まれている。

この号から言えること

  • 第11回の最終版データで、エストニアとウクライナを含む30か国の比較が統合ファイル上でできるようになった。
  • ウクライナは第6回(2012/13年)以来はじめて統合ファイルに戻った。第10回分は方法上の制約から関連研究扱いにとどまっている。
  • 健康モジュールの多くの項目は第7回(2014/15年)と共通である。そのため、喫煙・飲酒・運動や労働・住宅条件と健康の関係を、約10年を隔てて比べる材料になる。

読むときの注意

この元資料はデータ公開の告知であり、幸福感や生活満足度の平均値、国別順位などの結果は載っていない。チェコは調査方式が異なり統合ファイルに含まれないため、他国と並べて比べる際には注意が要る。ウェルビーイング・モジュール(快楽的・エウダイモニア的・社会的ウェルビーイングなど)についての記述も、この元資料には無い。

出典

主に参照した箇所:公式ニュース「Final release of Round 11 data」(2025年11月21日、europeansocialsurvey.org)全文。この記事は、上の公式資料に書かれていることだけをもとにAIが書き、記事中の数字が元資料にあることを照合しています(2026-10-12取得)。正確な値や文脈は原典で確かめてください。

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