この号の内容
30年以上続く国際共同調査
HBSCは、WHOと協力して複数の国で同じ調査を行う国際共同研究である。11歳・13歳・15歳の男女を対象に、健康、ウェルビーイング、社会環境、健康行動に関する情報を30年以上にわたって提供してきた。本号はその最新の国際報告書として、2013/2014年調査の結果を示している。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」冒頭
42か国・約22万人の規模
2013/2014年調査は、欧州と北米の42か国でほぼ22万人の若者からデータを集めた。対象地域は欧州と北米に限られる。公式ページに挙がる関係国には、アルバニアやアルメニアから、ロシア連邦、英国、ウズベキスタンまでが含まれる。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」および「WHO Team」の国名一覧
社会的な文脈と健康状態
データの柱の一つは社会的な文脈であり、家族、仲間、学校との関係を扱う。もう一つの柱は健康上の結果である。ここには、本人が感じる健康状態(主観的健康)、けが、肥満、メンタルヘルスが含まれる。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」
日々の健康行動とリスク行動
健康行動としては、食事のパターン、歯みがき、身体活動を取り上げている。リスク行動としては、たばこ・アルコール・大麻の使用、性行動、けんか、いじめを扱う。健康によい行動と健康を損ないうる行動の両面から、若者の暮らしを捉える構成である。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」
新たに加わった調査項目
本号では新しい項目も報告されている。具体的には、家族や仲間からの支え、移民の背景、ネット上のいじめ(サイバーいじめ)、重いけがの4つである。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」
この号の調べ方
対象は欧州と北米の42か国に住む11歳・13歳・15歳の男女で、2013/2014年に調査が行われた。回答者はほぼ22万人である。データは、社会的な文脈、健康上の結果、健康行動、リスク行動の4領域にわたる。本号の主な指標は生活満足度で、キャントリルの梯子(0〜10の段階で自分の人生を評価する質問)を用い、6以上を「高い」とする。
この号から言えること
- 11歳・13歳・15歳という3つの年齢層を、42か国・約22万人という規模で横並びに比べられる報告書である。
- 表題が示すとおり、若者の健康とウェルビーイングを、性別と家庭の社会経済的な状況による差という視点から捉えている。
- 家族や仲間からの支え、移民の背景、サイバーいじめ、重いけがといった新しい項目が加わり、若者を取り巻く環境の変化にも目を向けている。
読むときの注意
今回参照した元資料は公式ページの概要のみで、報告書本文の数値や図表は含まれていない。そのため、生活満足度などの具体的な割合、国別の順位、男女差や家庭の豊かさによる差の大きさは本記事では扱っていない。また、対象は欧州と北米の42か国であり、日本は含まれていない。