この号の内容
30年以上続く国際調査
HBSCはWHOとの共同による国際比較研究である。11歳・13歳・15歳の男女の健康、ウェルビーイング、社会環境、健康行動について、30年以上にわたり情報を提供してきた。2017/2018年調査の報告書は、欧州とカナダの45の国・地域に住む22万人を超える若者のデータを示す。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」
家族・友人・学校・ネット
報告書が扱う1つ目の柱は「社会的な背景」である。家族との関係、友人(仲間)との関係、学校、オンラインでのコミュニケーションを取り上げる。オンラインのやりとりは、2017/2018年調査で新たに質問が加わった分野である。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」(social context)
主観的健康と心の健康
2つ目の柱は「健康の結果」である。本人が感じる健康状態(主観的健康)、心の健康、過体重と肥満、けがを扱う。今回は、頭痛や気分の落ち込みのような個々の心身の不調の訴えと低体重が、国際報告書で初めて取り上げられた。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」(health outcomes)
食事・運動・歯みがき
3つ目の柱は日常の「健康行動」である。食事のとり方、身体活動、歯みがきの習慣を扱う。家族で食事をする頻度については、2017/2018年調査で質問の形式が改められた。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」(health behaviours)
喫煙・飲酒・いじめ
4つ目の柱は健康を損なうおそれのある「リスク行動」である。たばこ、アルコール、大麻の使用、性行動、けんか、いじめを扱う。いじめについては、今回からネットいじめの質問が新たに加わった。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」(risk behaviours)
第1巻と第2巻の分担
国際報告書は2巻で構成される。第1巻(本号)は2017/2018年調査の主要な知見をまとめる。第2巻は、国・地域、年齢、性別、家庭の豊かさごとに分けた主要データを収める。
📖 報告書では:公式ページ「Overview」末尾
この号の調べ方
対象は、欧州とカナダの45の国・地域の11歳・13歳・15歳の男女である。2017/2018年に実施し、22万人を超える若者のデータを集めた。社会的な背景、健康の結果、健康行動、リスク行動の4分野にわたる項目で、若者の健康とウェルビーイングを測る。
この号から言えること
- 30年以上続く国際調査の最新版であり、22万人超・45の国・地域という規模で11〜15歳の健康とウェルビーイングを横並びで比べられる。
- ネットでのやりとりとネットいじめが新たに測られ、デジタル環境が子どもの生活に占める位置を捉え始めた号である。
- 心身の不調の訴えと低体重が国際報告書に初めて載り、肥満だけでなく心と体の両面から健康を見る構成になった。
読むときの注意
今回の元資料は公式ページの概要だけであり、生活満足度の平均値、国別の順位、年齢差・男女差などの具体的な数字は含まれていない。日本はこの調査の対象国・地域に入っていない。国・地域、年齢、性別ごとの細かな数字は第2巻で確かめる必要がある。