ウェルビーイングの調査・報告書

2015年版テーマ:8歳の子どもが語る生活とウェルビーイング(16か国比較)

第2波 8歳の比較報告書「Children's views on their lives and well-being in 16 countries」(2013〜15年、16か国・1.7万人超、2015年)

Children's Worlds プロジェクト(各国の研究者の国際ネットワーク)。ジェイコブス財団が支援

本号は、子どもの世界調査(Children's Worlds)第2波のうち、8歳の子どもに焦点を当てた国際比較報告書である。4大陸16か国の17,496人の8歳児が、自分の生活と幸福について答えた。最大の話題は生活全体の満足度の国際比較である。平均は0〜10換算で全体8.50と高いが、ルーマニアの9.08からエチオピアの7.49まで国による開きがある。報告書は、この年齢層でこれほど多様な国を対象に子ども自身の視点を調べた研究は国際的にも例がないと位置づけている。

この号の内容

16か国・1.7万人の8歳を調査

対象はアルジェリア、コロンビア、エストニア、エチオピア、ドイツ、イスラエル、マルタ、ネパール、ノルウェー、ポーランド、ルーマニア、南アフリカ、韓国、スペイン、トルコ、英国の16か国である。データ整理後の標本は合計17,496人で、最多は韓国の2,432人、最少はマルタの802人である。一部の国は特定地域のみの調査で、たとえばスペインはカタルーニャ、トルコはイスタンブール、英国はイングランドに限られる。満足度の質問は、10・12歳版の11段階ではなく、顔マーク(絵文字)の5段階で答える形式を用いた。予備調査で、11段階は一部の国の8歳児には適さないと判明したためである。

📖 報告書では:第1章「Introduction」p.5–8、表1・表2

生活満足度は平均8.5

生活全体の満足度は、「私の人生はうまくいっている」など5つの文への同意度で測る尺度で評価した。これはヒューブナー(Huebner, 1991)の学生生活満足度尺度をもとにした尺度で、報告書は0〜10に換算して示している。全体の平均は8.50で、5未満の「低いウェルビーイング」の子どもは6.1%、満点10の子どもは41.0%である。国別の平均はルーマニアが9.08で最も高く、ポーランド9.00、コロンビア8.93が続く。最も低いのはエチオピアの7.49で、ネパール7.68、韓国7.91も8を下回る。

📖 報告書では:第2章「Life as a whole」p.10–13、表3、図3

指標によって順位が変わる

5未満の子どもの割合は、コロンビアの2.6%からエチオピアの12.4%まで開きがある。満点の子どもの割合は、ルーマニアの58.4%が最高で、ネパールの13.3%が最低である。トルコは低ウェルビーイングの少なさでは13位だが、満点の多さでは2位である。ネパールは満点の多さで16位だが、低ウェルビーイングの少なさでは10位である。報告書はこうした違いから、国際比較では複数の見方を用いることが重要だとしている。

📖 報告書では:第2章 p.12–13、表3

男女差はほぼ無い

全体では、女子(8.56)が男子(8.44)よりわずかに生活満足度が高い傾向がある。ただしこの差は「わずかに有意」の水準にとどまる。国ごとに見ると、生活満足度に有意な男女差はどの国にも無い。国の違いの要因については、10・12歳データを扱った作業論文が先行して分析している。それによると、国による差は1人当たりGDPのような経済指標では説明しにくく、社会的な人間関係の違いが重要とみられる。報告書は、子どもの幸福度の国際差を説明する要因は大人の場合とは異なる可能性が高いと述べている。

📖 報告書では:第2章 p.13–14「Summary and discussion」

家庭では「安心」が最も高い

家庭に関する5つの同意質問では、どの項目も過半数の子どもが「完全にそう思う」と答えた。最も高いのは「家では安心できる」の68%で、「家族と楽しい時間を過ごす」が67%で続く。最も低いのは「家に静かに勉強できる場所がある」の51%である。家族生活への満足度(0〜4)の平均は、スペインが3.79で最も高く、ネパールが3.22で最も低い。ポーランドは9つの質問すべてで上位5位以内に入り、ネパールはすべてで下位に位置した。

📖 報告書では:第3章「Home and family」p.15–22、表4、図13、表5

持ち物の差は大きい

通学用の状態のよい服は、どの国でも大多数の子どもが持っている。一方、エチオピアではパソコンとインターネットを使える子どもがそれぞれ2%、家に車がある子どもは3%にとどまる。ネパールでも、パソコン12%、インターネット6%、車9%と低い。テレビを除く4品目のうち持っていない数の平均は全体で約0.9品目で、韓国の0.17からエチオピアの3.08まで開きがある。国内の格差(持っていない数の標準偏差=ばらつきの大きさ)は、ノルウェーの0.45が最小、コロンビアの1.13が最大である。

📖 報告書では:第4章「Money and possessions」p.23–25、表6、図14・図15

この号の調べ方

対象は、2013〜15年に16か国(一部は特定地域のみ)の通常の学校に通う約8歳の子どもの代表標本で、計17,496人である。約70項目の質問紙に子ども自身が記入する形式で、満足度は顔マークの5段階、同意度は5段階で尋ねた。数値は、計画した標本と実際の標本のずれを補正する重み付けをしたうえで算出した。全体の値は各国を等しい重みで合算している。比較の数が多いため、男女差はp値0.001未満を有意、0.01未満を「わずかに有意」としている。

この号から言えること

  • 8歳児の生活満足度は全体に高く、平均8.50で、満点の子どもが41.0%を占める。それでも5未満の子どもが6.1%おり、国による差もはっきりある。
  • 韓国は持っていない品目の数が最も少ない(0.17)一方、生活満足度の平均は14位(7.91)である。物の豊かさと満足度の順位は必ずしも一致しない。
  • 平均値、低い子どもの割合、満点の割合のどれを見るかで国の順位が変わる。報告書は、複数の指標で比べる必要を強調している。

読むときの注意

報告書自身が、文化によって満足度質問への答え方が異なる可能性を指摘している。そのため、単純な国別ランキングとして読むことには限界がある。また、一部の国は特定地域だけの調査(表中に*印)であり、国全体の値ではない。

出典

主に参照した箇所:本文PDF p.5–26(第1章「Introduction」、第2章「Life as a whole」、第3章「Home and family」、第4章「Money and possessions」)。この記事は、上の公式資料に書かれていることだけをもとにAIが書き、記事中の数字が元資料にあることを照合しています(2026-10-12取得)。正確な値や文脈は原典で確かめてください。

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