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2026年版テーマ:自由民主主義の危機?(¿La crisis de la democracia liberal?)

Informe Latinobarómetro 2026(2026年5〜6月、17か国・19,207人、2026年10月2日)

ラティノバロメトロ協会(Corporación Latinobarómetro、チリ・サンティアゴの非営利団体)

ラティノバロメトロ(Latinobarómetro)2026年版は「自由民主主義の危機?(¿La crisis de la democracia liberal?)」と題し、中南米17か国の世論を伝える号である。いちばんの話題は民主主義への支持で、30年間で最悪だった2018〜2023年(48〜49%)から2024年に52%へ回復し、2026年もその水準が確認された。2024年以降の12回の大統領選挙で7回の政権交代が起き、11か国で右派が政権を握る「右への転換」が起きたことも大きく扱っている。報告書は、こうした投票はイデオロギーによる選択ではなく、「結果を出す政府」を求める実利的な選択だと論じている。

この号の内容

民主主義支持は52%を維持

1995〜2026年の30年間で、民主主義への支持が最も低かったのは2018〜2023年で、支持率は48%と49%にとどまった。この時期はパンデミック(2020〜2023年)や、2010年代末の経済不振と重なる。2019年にはコロンビア、チリ、エクアドルで社会的な抗議の爆発が起きた。支持率は2023年の48%から2024年に52%へ4ポイント回復し、2026年も52%で確認された。報告書は、米国とイランの戦争やトランプ政権の誕生といった世界の出来事が、経済には影響しても民主主義への支持には影響していないと述べている。

📖 報告書では:第1章「政治のパンデミック」p.5

国による差は最大38ポイント

民主主義への支持が最も高いのはアルゼンチン(73%)で、ウルグアイ(64%)、コスタリカとチリ(各63%)が続く。ベネズエラも63%と高い。報告書は、独裁国家でありながら支持が高いこの結果を「逆説的」としている。最も低いのはグアテマラ(35%)で、ブラジル(41%)、ホンジュラス(42%)、エクアドル(43%)が続く。報告書は、上位国との差が20ポイントに及ぶため「中南米の民主主義」とひとくくりに語るのは難しいと注意を促している。

📖 報告書では:第1章 p.6

エルサルバドルの急落と変化

エルサルバドルは、1995年の調査開始以来、域内で最も低い民主主義支持を記録した国である。支持率は2009年に68%だったが、2018年には28%まで40ポイント下がり、18か国で最低となった。2019年2月3日にナジブ・ブケレ氏が当選した時点で、国民の54%は民主主義かどうかは「どちらでもよい」と答えていた。ブケレ氏の当選後、支持率は2020年に46%へ18ポイント上がった。報告書は、再選規定の変更や拘束者の人権軽視を理由に、エルサルバドルは「民主主義ではなくなった」と結論づけている。

📖 報告書では:第1章 p.7〜8(囲み「EL SALVADOR」、選挙一覧1)

12回の選挙で7回の政権交代

2024年以降、域内で12回の大統領選挙があり、パナマ、ウルグアイ、ボリビア、チリ、ホンジュラス、ペルー、コロンビアの7か国で政権交代が起きた。ペルーとコロンビアでは、決選投票の差が1%未満だった。報告書による18か国の分類は次のとおりである。独裁が3か国(エルサルバドル、ベネズエラ、ニカラグア)、極右政権が4か国(コロンビア、チリ、ペルー、アルゼンチン)、中道・中道右派が7か国、左派が4か国(メキシコ、ブラジル、グアテマラ、ウルグアイ)。右派は2年足らずで11か国の政権を握った。報告書は、この転換を前政権が人々の要求に応えられなかった結果だとしている。

📖 報告書では:第1章 p.7〜10(選挙一覧1〜12、「政府の政治的分類」)

政権交代後に支持が増えた国・減った国

政権交代後に民主主義への支持が上がったのは、コロンビア(2024年48%→2025〜26年58%、+10)、ペルー(44%→53%、+9)、ホンジュラス(36%→42%、+6)、チリ(61%→63%、+2)である。一方、ボリビア(47%→45%、−2)、ウルグアイ(70%→64%、−6)、パナマ(54%→45%、−9)では下がった。報告書は、支持の上昇と極右政権の選出が同時に起きていることを、極右の価値観を選んだのではなく、既存勢力に代わる選択肢を求めた「実利的な投票」の表れだと解釈している。

📖 報告書では:1.1「政権交代が民主主義支持に与える影響」p.12〜13(表1・表2)

汚職は当選の妨げにならない

報告書は、汚職の告発や有罪判決が中南米では大統領に選ばれる妨げになっていないと指摘し、パナマ、ペルー、ホンジュラスを例に挙げている。汚職対策が進んでいると感じる人は、30年間ほぼ変わらず人口の約3分の1である。さらに報告書は、選挙が偽ニュースやSNSの影響の中で戦われる「信頼性の争い」になっており、政党の役割は二次的だと述べている。

📖 報告書では:第1章 p.11(囲み「汚職と民主主義」)

この号の調べ方

中南米17か国で18歳以上を対象に、2026年5月7日〜6月17日に対面で19,207件の面接調査を行った。標本は南米諸国とメキシコが各1,200件、中米諸国とドミニカ共和国が各1,000件である。ニカラグアは調査員の安全上の理由から調査していない。誤差は国別で3%、全体で1%で、1995〜2026年の31年間に18か国で計53万件の面接を重ねている。

この号から言えること

  • 民主主義への支持は2024年に52%へ戻り、2026年も同じ水準を保った。報告書は、40年たっても不平等が解消されず域内でなお約1億5千万人が貧困にある中でも、中南米の人々は民主主義を求め続けていると述べている。
  • 国ごとの差は大きく、最高のアルゼンチン(73%)と最低のグアテマラ(35%)の間には38ポイントの開きがある。地域平均だけで判断しないことが重要である。
  • 報告書は、相次ぐ極右政権の誕生をイデオロギーの選択ではなく「結果を出す政府」を求める実利的な投票とみている。また、政権交代こそ人々が最も使いこなしてきた民主主義の道具だとして、恣意的な無期限再選への憲法改正を最大のリスクとしている。
  • 序文は、中南米には自由民主主義が「定着」したことはなく、定着しているのは例外的にウルグアイくらいだと述べている。そのうえで、危機にあるのは民主主義よりも、それを担う指導者の側だと論じている。

読むときの注意

今回参照した抜粋は本文p.13までで、主な指標とされる生活満足度の数値は含まれていないため、本稿では扱っていない。政権交代と支持の増減の関係は、報告書自身の解釈(「交代によるものとみる」)であり、因果関係が検証されたものではない。民主主義支持の質問文も、抜粋には示されていない。

出典

主に参照した箇所:本文PDF p.1〜13(前書き・調査概要、目次、第1章「政治のパンデミック」〜1.1「政権交代が民主主義支持に与える影響」)。この記事は、上の公式資料に書かれていることだけをもとにAIが書き、記事中の数字が元資料にあることを照合しています(2026-10-12取得)。正確な値や文脈は原典で確かめてください。

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