「私は自分が何も知らないということを知っている(無知の知)」
I know that I know nothing.
— ソクラテス プラトン『ソクラテスの弁明』
「無知の知」は後世の要約表現。原文はより慎重な言い回し
無知の自覚こそ学びの出発点
- 心理学では
- ソクラテスの「無知の知」は、心理学でいう知的謙虚さ(自分の知識や考えには限界があり、間違っている可能性もあると認める姿勢)にあたる。Krumrei-Mancusoら(2020)は複数の相関研究で、知的謙虚さの高い人ほど学ぶ意欲が強く、実際に持っている一般知識も多いことを示した。またPorter & Schumann(2018)は、知的謙虚さの高い人ほど反対意見に耳を傾けやすいことを示した。さらに、「知能は努力で伸びる」と説く文章を読ませる実験を行い、知的謙虚さそのものが高まることも確かめた。わからないことに出会ったら素直に「知らない」と認め、それを新しい問いを立てるきっかけにする。その積み重ねが、学び続ける力につながる。 参考:Krumrei-Mancusoら(2020)「Links between intellectual humilit…」 ↗/Porter & Schumann(2018)「Intellectual humility and openness…」 ↗