「自ら反みて縮くんば、千万人と雖も吾往かん」
— 孟子 『孟子』公孫丑上
自分の内面を振り返って、やましいところが一点もないと確信できるなら、たとえ敵が千万人いようとも、私は恐れず進んでいこう ── 内なる正しさに根ざした勇気の宣言
- 心理学では
- この名言は、心理学でいう道徳的確信(考えを好みではなく善悪の問題として固く信じる状態)に根ざした自己肯定を表している。Hornseyら(2003)は、ある社会問題への態度が道徳に根ざしている人ほど、多数派と意見が違っても同調せず、むしろはっきりと意見を表明しやすいことを示した。Aramovichら(2012)の研究でも、拷問に反対する道徳的確信が強い人ほど、多数派からの圧力の中でも意見を変えにくかった。ただし確信は独りよがりに転じることもあるため、孟子の言う「自ら反みる」点検を先に置くとよい。迷う場面では自分の良心に照らして行いを振り返り、やましさがなければ臆せず一歩を踏み出す。 参考:Hornseyら(2003)「On being loud and proud: Non‐confo…」 ↗/Aramovichら(2012)「Opposing torture: Moral conviction…」 ↗