本来的なパーソナリティ:理論的・実証的な概念化と本来感尺度の開発
The Authentic Personality: A Theoretical and Empirical Conceptualization and the Development of the Authenticity Scale
Alex M. Wood, P. Linley, J. Maltby et al.(2008)Journal of Counseling Psychology, 55(3), 385–399
本来感を自己疎外・本来的な生き方・外的影響の受容の3因子で測る尺度を開発し、ウェルビーイングとの強い関連を示した。
要旨根拠:抄録
カウンセリング心理学の複数の理論は、本来感(=本当の自分に沿って生きている感覚)がウェルビーイングの要であると考えてきたが、それを直接検証する道具が乏しかった。本論文は特性としての本来感を測る尺度を開発し、本来感とウェルビーイングの関連を検証した。尺度は、自己疎外(本当の自分が分からない感覚)、本来的な生き方(自分の価値観に沿って行動すること)、外的影響の受容(他者の期待に合わせてしまうこと)という3要素からなる構成で設計され、探索的因子分析で支持された。多群の確認的因子分析で、因子負荷がサンプル、民族、性別を通じて等しいことも示された。尺度はBig Fiveと十分に区別され、社会的望ましさとは無相関で、2〜4週間の再検査相関はr = .78〜.91であった。各下位尺度は自尊感情や主観的・心理的ウェルビーイングと強く関連し、本来感をウェルビーイングの中核とする理論を初めて直接検証した。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0681 Sheldon(1997)の真の自己の研究や一覧外:Barrett-Lennard(1998)の人間中心理論に依拠した
- 後続・発展W1379 Bosch(2013)が職場版本来感尺度を開発し、W1291 Lenton(2013)とW1493 Sedikides(2017)が状態としての本来感へ展開した
- W1219 Sutton(2020)のメタ分析が、本来感とウェルビーイング・エンゲージメントの中程度の正の関連を確認した
- 日本語版・翻訳日本では一覧外:伊藤・小玉(2005)が独自の本来感尺度を作成している
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
この論文が出てくる研究の系譜
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 15本
- W0002 ポジティブ感情とネガティブ感情の簡便な尺度の開発と妥当性検証:PANAS尺度 Watson(1988) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 41,735
- W0005 人生満足度尺度(Satisfaction With Life Scale) Diener(1985) Journal of Personality Assessment 主要400 被引用 31,990
- W0013 幸福がすべてか?――心理的幸福感の意味の探究 Ryff(1989) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 14,608
- W0017 幸福と人間の潜在力について:快楽主義的・エウダイモニア的ウェルビーイング研究のレビュー Ryan(2001) Annual Review of Psychology 主要400 被引用 11,279
- W0025 心理的幸福感の構造再考 Ryff(1995) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 9,953
- W0062 人生満足度尺度(SWLS)のレビュー Pavot(1993) Psychological Assessment 主要400 被引用 5,550
- W0072 主観的幸福の尺度:信頼性と構成概念妥当性の予備的検証 Lyubomirsky(1999) Social Indicators Research 主要400 被引用 4,087
- W0107 感謝傾向:概念的・実証的な全体像 McCullough(2002) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,129
- W0130 ウェルビーイングの最適化:2つの研究伝統の実証的な出会い Keyes(2002) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,299
- W2333 最適な自尊感情の概念化に向けて(ターゲット論文) Kernis(2003) Psychological Inquiry 主要400 被引用 1,762
- W0311 性格の強みとウェルビーイング Park(2004) Journal of Social and Clinical Psychology 主要400 被引用 1,735
- W0198 ポジティブ感情は感情的ウェルビーイングへの上昇スパイラルを引き起こす Fredrickson(2002) Psychology Science 被引用 2,714
ほか 3 件
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0192 感謝とウェルビーイング:レビューと理論的統合 Wood(2010) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 1,979
- W1079 感謝はBig Fiveの下位側面を超えて心理的ウェルビーイングを予測する Wood(2009) Personality and Individual Differences 主要400 被引用 455
- W1219 良き生を生きる:本来感、ウェルビーイング、エンゲージメントのメタ分析 Sutton(2020) Personality and Individual Differences 主要400 被引用 209
- W0640 ポジティブ心理学2.0:良い人生のバランスの取れた相互作用モデルに向けて Wong(2011) Canadian Psychology/Psychologie canadienne 被引用 697
- W0671 エウダイモニック・ウェルビーイング質問票:心理測定的特性、人口統計学的比較、妥当性の証拠 Waterman(2010) Journal of Positive Psychology 被引用 724
- W1017 SNSにおける本来感と幸福:オンラインの本来感とSNSコミュニケーションのポジティビティ・バイアスの効果に関する2時点縦断研究 Reinecke(2014) Computers in Human Behavior 被引用 422
- W1024 ポジティブ臨床心理学:研究と実践を統合する新たなビジョンと戦略 Wood(2010) Clinical Psychology Review 被引用 469
- W1225 カミングアウト、隠蔽、本来感:LGBの人々の心理的苦痛とウェルビーイングとの関連 Riggle(2017) Psychology of Sexual Orientation and Gender Diversity 被引用 239
- W1243 本来感の社会心理学に向けて:自己決定理論を用いた自律性、一致性、誠実さの個人内変動の探究 Ryan(2019) Review of General Psychology 被引用 198
- W1291 「本当の自分でいること」はどう感じられるか?:状態としての本来感の経験 Lenton(2013) Journal of Personality 被引用 236
- W1363 知覚された本来感とウェルビーイングの関係を理解する Rivera(2019) Review of General Psychology 被引用 161
- W1379 仕事における本来感:職場における個人の本来感尺度の開発と妥当化 Bosch(2013) Journal of Happiness Studies 被引用 170
ほか 3 件
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- 10.1037/0022-0167.55.3.385
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- FWCI
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- 同年同分野で
- 上位 0.6%
- 分野(OpenAlex)
- Personality Traits and Psychology
- 主要400の選定
- 専門家判断(古典・定番)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
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