幸せの名言集

樹木希林の名言2選

日本の俳優(1943-2018)。没後の語録集は年間ベストセラーとなった

「一切、なりゆき」

— 樹木希林 『一切なりゆき 樹木希林のことば』(2019)

書名は没後に編まれた語録集による

「どう生きたいか」と問われ続けた晩年の答え。計画も抵抗も手放して、来たものを面白がって受けて立つ ── がんと共に生き、役を選ばず、家も持たない暮らしを貫いた女優の、五文字の人生哲学

心理学では
「なりゆき」は、心理学でいう受容(acceptance:思い通りにならない出来事や感情を、否定せずにそのまま受けとめる姿勢)に通じる。投げやりとは違い、変えられないものと争うのをやめて、目の前の現実に力を注ぐ構えである。Fordら(2018)は成人を対象に、実験室・日記・縦断の手法を組み合わせて調べた。その結果、つらい感情や考えを受け入れる傾向の高い人ほど、ストレス場面での否定的感情が少なく、半年後の抑うつ症状も少なかった。予定が崩れた日や思わぬ役目が回ってきたときは、「さて、これをどう面白がろうか」とつぶやいてから動き出す。それが心の余白を守る助けになる。 参考:Fordら(2018)「The psychological health benefits …」 ↗
「おごらず、人と比べず、面白がって、平気に生きればいい」

— 樹木希林 インタビュー・著書より

比較を降りて、面白がって生きる

心理学では
この言葉は、社会的比較志向(他人と自分を比べて自分を評価しようとする傾向)を手放し、出来事を「面白い」と捉え直す認知的再評価(物事の意味づけを変えて感情を整える方法)を勧めている。Lyubomirsky & Ross(1997)は大学生を対象にした実験で、幸福感の高い人ほど、隣の人が自分より良い成績を上げても気分や自己評価が揺らぎにくいことを示した。またGross & John(2003)の相関研究では、再評価をよく使う人ほどポジティブな感情や幸福感が高かった。人と比べてしまったときは「これは面白い」とつぶやいて見方を変えることが、平気に生きる助けになる。 参考:Lyubomirsky & Ross(1997)「Hedonic consequences of social com…」/Gross & John(2003)「Individual differences in two emot…」

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