「人間は考える葦である」
L'homme n'est qu'un roseau, le plus faible de la nature; mais c'est un roseau pensant.
— ブレーズ・パスカル 『パンセ』(1670)
「考える葦」として流通
人間は自然の中で最も弱い一本の葦にすぎないが、考えることができる。宇宙は人間をたやすく押しつぶせるが、人間は自分が死ぬことを知っており、宇宙はそれを知らない。弱さと尊厳が同居する人間観
- 心理学では
- パスカルの言葉は、人間の尊厳を外からの評価ではなく、自分を省みる内なる力に置く。心理学では、自己内省(自分の考えや感情を振り返ること)が自己概念の明確さ(自分が何者かがはっきりしている程度)を支えるという見方にあたる。Campbellら(1996)の相関研究では、自己概念が明確な人ほど自尊感情が高く、不安や落ち込みが少なかった。Trapnell & Campbell(1999)は、好奇心から自分を探る「内省」と、不安から同じ考えを繰り返す「反すう」を区別し、前者が開放性と関連することを示した。ただし考えが堂々巡りになるときは、問いを「なぜ」から「何を大切にしたいか」へ切り替えるとよい。一日の終わりに感じたことを静かに振り返る時間が、自分の軸を育てる。 参考:Campbellら(1996)「Self-concept clarity: Measurement,…」 ↗/Trapnell & Campbell(1999)「Private self-consciousness and the…」 ↗