幸せの名言集

ヘンリー・D・ソローの名言3選

米国の思想家・作家(1817-1862)。超越主義

「死ぬときになって、自分は生きていなかったと気づきたくなかった」

I did not wish, when I came to die, to discover that I had not lived.

— ヘンリー・D・ソロー 『ウォールデン 森の生活』(1854)

本質に向き合い、意図的に生きよ

心理学では
ソローの言葉は、心理学でいう「死の内省」(自分の死を具体的に思い描き、人生を見つめ直すこと)を通して、自分の価値に沿って意図的に生きる姿勢を示している。Gilovich & Medvec(1995)は、人々に人生の後悔を尋ねた一連の研究から、長い目で見ると「したこと」より「しなかったこと」への後悔のほうが強く心に残ることを示した。また、Friasら(2011)の実験では、自分の死を具体的に想像した人は、そうしなかった人に比べて、いまの人生への感謝が高まった。「最期に、何をしなかったと悔やむか」を時々自問し、先延ばしにしてきたことを一つ今週の予定に書き込む。 参考:Gilovich & Medvec(1995)「The experience of regret: What, wh…」 ↗/Friasら(2011)「Death and gratitude: Death reflect…」 ↗
「私は森へ行った。人生の本質的な事実にだけ向き合い、意図をもって生きるために」

I went to the woods because I wished to live deliberately.

— ヘンリー・D・ソロー 『ウォールデン 森の生活』(1854)

28歳のソローは湖畔に小屋を建て、2年2か月の自給自足を実験した。「死ぬときになって、自分は生きていなかったと気づきたくないから」と続く ── 惰性ではなく、意図して生きるための環境の選び直し

心理学では
ソローの言葉は、自己決定理論でいう自律性(自分の価値にもとづいて行動を選んでいる感覚)を、環境ごと変えて取り戻す試みである。習慣は周囲の状況と結びついて自動的に働くため、状況が変わると惰性が途切れ、意図が行動を導きやすくなる。Woodら(2005)は転校した大学生を追う縦断研究で、環境が変わると習慣がほどけ、本人の意図に沿った行動をとりやすくなることを示した。Verplanken & Roy(2016)の野外実験でも、引っ越して間もない人ほど、暮らしを見直す働きかけの効果が大きかった。転職や引っ越し、新年度などの節目を、時間の使い方を選び直す好機として生かすことが、意図をもって生きる助けになる。 参考:Woodら(2005)「Changing circumstances, disrupting…」 ↗/Verplanken & Roy(2016)「Empowering interventions to promot…」 ↗
「ある人が仲間と歩調を合わせないのは、別の太鼓の音を聴いているからだ。その人には、その音に合わせて歩ませればよい」

If a man does not keep pace with his companions, perhaps it is because he hears a different drummer.

— ヘンリー・D・ソロー 『ウォールデン 森の生活』(1854)

人にはそれぞれ固有のリズムがある

心理学では
ソローの言葉は、心理学でいう社会的比較(他人と自分を比べて自分を評価すること)にとらわれず、自己一致した目標(自分の興味や価値観から生まれた目標)に沿って歩む姿勢にあたる。Lyubomirsky & Ross(1997)は、隣の人と並んで課題に取り組む実験で、幸福感の高い人ほど隣の人の出来に自己評価や気分を左右されにくいことを示した。またSheldon & Elliot(1999)の縦断研究では、自己一致した目標を追う人ほど目標を達成しやすく、その達成が幸福感の高まりと結びついていた。周りの歩調が気になったときは、「これは自分の太鼓の音か」と問い直すことが、自分のペースを取り戻す助けになる。 参考:Lyubomirsky & Ross(1997)「Hedonic consequences of social com…」/Sheldon & Elliot(1999)「Goal striving, need satisfaction, …」

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