幸せの名言集

最澄の名言2選

平安初期の僧(766/767-822)。天台宗開祖

「己を忘れて他を利するは、慈悲の極みなり(忘己利他)」

— 最澄 『山家学生式』(818)

「一隅を照らす」と並ぶ天台の中核理念

自分を忘れるほどの利他こそ慈悲の極致

心理学では
忘己利他は、心理学でいう自己超越(自分へのこだわりが薄れ、より大きなものとのつながりを感じる状態)と向社会的行動(他者のためになる行動)の結びつきを言い当てている。Piffら(2015)は一連の実験で、畏敬の念によって「自分が小さく感じられる」状態になった人が、他者に対してより寛大にふるまうことを示した。またWeinstein & Ryan(2010)の実験と日誌研究では、人を自ら望んで助けたとき、助けた側も助けられた側も幸福感が高まっていた。日々、自分の損得をいったん脇に置いて小さな手助けを重ねることが、慈悲の心を育てる一歩になる。 参考:Piffら(2015)「Awe, the small self, and prosocial…」/Weinstein & Ryan(2010)「When helping helps: Autonomous mot…」
「一隅を照らす、これ則ち国宝なり」

— 最澄 『山家学生式』(818)

「径寸十枚、是れ国宝に非ず」に続く一節

自分の持ち場を照らす人こそ宝である

心理学では
この名言は、役割の価値を規模や他人との比較ではなく、自分の持ち場で果たす意味に見いだす姿勢を説いている。心理学では「天職志向」(仕事を自分にとって意味ある使命ととらえる見方)や「タスク重要性」(自分の仕事が他者の役に立っているという認識)がこれに近い。Wrzesniewskiら(1997)は働く人を対象とした相関研究で、職種にかかわらず仕事を天職ととらえる人ほど、仕事や人生への満足度が高いことを示した。またGrant(2008)は募金の電話係やライフガードを対象とした実験で、自分の仕事が人を助けていると実感させると働きぶりが高まることを確かめた。今日の持ち場が誰の役に立っているかを一つ思い浮かべることが、日々の仕事を照らす灯になる。 参考:Wrzesniewskiら(1997)「Jobs, Careers, and Callings: Peopl…」/Grant(2008)「The significance of task significa…」 ↗

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