この号の内容
暮らしを11の分野で測る
本書は、OECD加盟国とパートナー国の人々の幸福を形づくる「本質的な要素」を統計で描く。物質的な面として所得・仕事・住居の3分野を扱う。生活の質の面として健康、教育、ワークライフバランス(仕事と生活の両立)、環境、社会的つながり、市民参加、主観的幸福(本人が自分の生活をどう感じているか)、安全の8分野を扱う。最新の状況に加え、時間を追った変化と、人口グループ間での結果の分布(格差)も記録している。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)
特集:子どもの幸福
第3版は子どものウェルビーイングに特別な焦点を当てている。報告書は、すべての子どもが人生の良いスタートを切れているわけではないと結論づけている。あまり裕福でない家庭で暮らす子どもほど、ウェルビーイングを損なうリスクに多く直面している。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)、子どものウェルビーイング特集章
将来の幸福を支える資源
本書は、時間を通じて幸福を支える役割を果たす資源の一部をとらえる新しい指標を導入している。対象は自然・人的・社会・経済の4種類の資源である。現在の暮らしだけでなく、その暮らしが将来も続くかどうかを見る視点である。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)、資源に関する章
ボランティアの好循環
ボランティア活動の章は、ボランティアが好循環を生みうると示唆している。報告書は「善い行いをすると気分がよくなる」と述べている。さらに、ボランティア本人と社会全体の双方に、さまざまな幸福上の利点をもたらすとしている。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)、ボランティア活動の章
住む地域で機会が変わる
最終章は、同じ国の中の地域ごとの幸福の不平等を扱う。報告書は、人がどこに住むかが、良い暮らしを送る機会を左右しうることを示している。国全体の平均だけでは見えない差に目を向ける章である。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)、地域間格差の章
より良い暮らしイニシアチブ
『How's Life?』は、OECDの「より良い暮らしイニシアチブ(Better Life Initiative)」の一部である。このイニシアチブは、幸福の測定に関する一連の出版物を出している。あわせて、市民が自分にとってのより良い暮らしとは何かを議論に参加できる対話型サイト「より良い暮らし指標(Better Life Index)」も運営している。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)
この号の調べ方
対象はOECD加盟国とパートナー国である。シリーズ第3版で、2015年10月13日にOECD Publishingから刊行された(DOI: 10.1787/how_life-2015-en)。物質的な暮らしと生活の質にわたる幅広い統計を用い、最新の水準、時間を追った変化、人口グループ間の分布を示す。
この号から言えること
- この号は、物質的な豊かさと生活の質の両面から暮らしをとらえる。所得だけでは測れない幸福の姿を描く構成である。
- 特集の結論として、家庭の経済状況によって子どもが直面するリスクに差があることを押さえておきたい。
- ボランティアの章は、善い行いと幸福感の結びつき、そして社会全体への利点を論じている。
- 国全体の平均だけでなく、国内のどこに住むかによる機会の差に注目している点が読みどころである。
読むときの注意
今回の元資料は公式ページの要旨が中心で、本文PDFの具体的な数値やページ番号は含まれていない。そのため、各国の順位や個別の数字はここでは示していない。日本についての具体的な記述も、元資料からは確認できない。