この号の内容
41か国を50指標で測る
報告書は35のOECD加盟国と6つのパートナー国を対象に、50の指標から最新のデータを示している。指標は、いまの暮らしの状態(現在のウェルビーイングの成果)と、将来の暮らしを支える資源の両方をカバーしている。比較の起点は2005年で、そこからの変化を追っている。GDPだけでは見えない暮らしの姿を、多くの側面から同時に捉える構成である。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)
前進と後退が相殺
2005年以降の期間について、報告書は前進の兆しがあったと述べている。一方で、暮らしのある側面での改善は、別の側面での悪化によって打ち消されたとしている。つまり、全体として一方向に良くなったとは言えないというのが報告書の評価である。個々の指標がどれだけ動いたかの数値は、取得できた元資料には含まれていない。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)
格差は全分野に及ぶ
第4版は不平等の「多くの顔」に焦点を当てている。人々の達成や機会の格差は、所得だけでなくウェルビーイングのさまざまな側面にまたがって存在すると報告書は示している。格差の切り口として、年齢・性別・教育による分断を取り上げている。さらに、すべてのOECD加盟国に不平等の「たまり場(pockets)」があることを明らかにしている。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)
移民が抱える不利
報告書は、外国での生活に適応しようとする移民が直面する、ウェルビーイング上の多くの不利を明らかにしている。移民を独立したテーマとして扱い、受け入れ国の住民との違いに光を当てている点がこの号の特徴の一つである。具体的な不利の中身や数値は、取得できた元資料には示されていない。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)
市民から見た統治
報告書は、ガバナンス(統治・行政のあり方)を市民の視点から検討している。その結果として、公的機関と、それが奉仕すべき人々との間にギャップがあることを示している。制度の側の評価ではなく、市民がどう受け止めているかから統治を測る試みである。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)
41か国の国別プロファイル
報告書の最後には、41か国それぞれの国別プロファイル(カントリープロファイル)が収められている。各国について、ウェルビーイングの強み、課題、時間を通じた変化を特定している。自国の位置を他国と比べながら確かめられる構成である。
📖 報告書では:公式ページ要旨(abstract)
この号の調べ方
対象は35のOECD加盟国と6つのパートナー国の計41か国である。現在のウェルビーイングの成果と将来のウェルビーイングのための資源をカバーする50の指標を用い、2005年以降の変化も示している。報告書はOECDの「より良い暮らしイニシアチブ(Better Life Initiative)」の一部で、同イニシアチブにはウェブ上で各国を比較できる「より良い暮らし指標(Better Life Index)」も含まれる。
この号から言えること
- 2005年以降、暮らしの一部は改善したが、別の面の悪化に相殺されたと報告書は評価している。平均の数字だけで「良くなった」と判断できないことを示す号である。
- 格差は所得に限らず、ウェルビーイングのあらゆる側面に及び、年齢・性別・教育で分かれている。不平等の「たまり場」はすべてのOECD加盟国にあると報告書は述べている。
- 移民の不利や、公的機関と市民の間のギャップなど、平均値では見えにくい集団や関係にも焦点を当てている点が読みどころである。
読むときの注意
今回は本文PDFを取得できず、この記事は公式ページの要旨(abstract)のみにもとづいている。そのため、各指標の具体的な数値、日本についての記述、章やページ番号は元資料で確認できておらず、記載していない。数値や日本の結果を知りたい場合は、本文の該当章と日本のカントリープロファイルを直接参照する必要がある。