ウェルビーイングの調査・報告書

2021年版テーマ:新型コロナ下の1年間(2020年2月→2021年3月)における満足度と生活の変化

満足度・生活の質に関する調査報告書2021~我が国のWell-beingの動向~(概要、2021年9月)

内閣府 政策統括官(経済社会システム担当)

内閣府が2019年から続ける「満足度・生活の質に関する調査」の第3回(2021年3月実施、約5,000人)をまとめた報告書2021の概要版である。新型コロナ下の約1年で、0〜10点で答える生活満足度は全体で5.83点から5.74点へ下がった。特に女性と東京圏で下がり、東京圏は地方圏を下回った。一方、同じ人を追ったデータでは、満足度が下がった人(32.9%)とほぼ同じ割合の人(30.9%)が上がっており、30歳代以下の若者では大きく動いた人が多い。

この号の内容

満足度低下は女性で大きい

生活満足度(全体)は2019年2月5.78点、2020年2月5.83点、2021年3月5.74点と推移した。男性は5.74点から5.68点、女性は5.91点から5.79点で、女性の低下幅が大きい。分野別満足度では「健康状態」「社会とのつながり」「生活の楽しさ・面白さ」で女性の低下幅が大きい。困っている人の割合も女性が高い。コロナ感染の不安・ストレスは女性59.0%・男性49.1%、友人・知人との交流減少は58.8%・47.5%、気分の沈みは49.1%・42.4%である。

📖 報告書では:概要p.3「①満足度等の動向(男女別)」図表1-1〜1-5

東京圏が地方圏を下回る

東京圏の生活満足度は2020年2月の5.86点から2021年3月に5.61点へ下がった。地方圏(5.79点→5.72点)を下回った。三大都市圏全体は5.89点から5.77点である。「健康状態」「社会とのつながり」「生活の楽しさ・面白さ」の満足度も東京圏で低下幅が大きい。困っている人の割合は、東京圏・三大都市圏・地方圏の順に次のとおりで、いずれも東京圏が最も高い。コロナ感染の不安は58.4%・55.6%・52.1%、交流減少は58.1%・56.0%・53.2%、気分の沈みは50.5%・47.9%・44.8%である。

📖 報告書では:概要p.4「②満足度等の動向(地域別)」図表2-1〜2-5

下がった人と上がった人が拮抗

点数別に見ると、生活満足度が高い人(7点以上)の割合が下がり、平均よりやや低い人(4〜5点)の割合が上がった。前年からの変化は、4点が+1.4ポイント、7点が-0.8ポイント、8点が-0.7ポイントである。継続回答者約2,900人では、満足度が下がった人が32.9%、上がった人が30.9%、変わらない人が36.3%である。15〜39歳は「変化なし」が30.0%と少なく、3点以上上がった人(9.1%)と3点以上下がった人(9.2%)がともに全体より多い。

📖 報告書では:概要p.5「③生活満足度の分布」図表3-1、3-2

困りごとの多さと打撃は別

1年間の変化で困っていることとして最も多いのは「旅行・出張がやりにくい」で64.1%である。ただし該当者の満足度の低下幅は-0.10点と最も小さい。「気分が沈み、気が晴れない」に困っている人は44.2%で、該当者の低下幅は-0.28点と大きい。該当者の割合は少なくても、「収入減少により十分な食事摂取が困難」(17.9%)は-0.35点、「同居家族との関係が難しい」(24.1%)は-0.32点と、満足度の低下幅が大きい。

📖 報告書では:概要p.6「④1年間の変化の中で困っていることと生活満足度の変化」図表4-1、4-2

交流・頼れる人・SNSと満足度

この1年で、友人等との交流頻度が減った人は37.0%で、増えた人(22.2%)より多い。頼れる人の数も、減った人(33.3%)が増えた人(28.4%)を上回る。一方、SNSの利用頻度は増えた人(20.3%)が減った人(16.9%)より多い。「社会とのつながり」の満足度の変化幅は、交流頻度が減った人で-0.16点、頼れる人が減った人で-0.22点である。これに対し、頼れる人が増えた人は+0.09点、SNS利用が増えた人は+0.06点だった。報告書は、いずれの増減も満足度と正(負)の関係にあるとまとめている。

📖 報告書では:概要p.7「⑤社会とのつながりと満足度」図表5-1〜5-3

仕事・運動・趣味の変化と満足度

就業者では、仕事時間が減った人のワーク・ライフ・バランス(WLB、仕事と生活の両立)の満足度は+0.25点、増えた人は-0.13点だった。通勤時間がなくなった人は+0.19点で、就業者全体の+0.01点を上回る。この1年で運動を始めた人は健康の満足度が+0.26点、やめた人は-0.30点である。新たに趣味・生きがいができた人は生活の楽しさの満足度が+0.57点、なくなった人は-0.49点と、変化の幅が大きい。

📖 報告書では:概要p.8「⑥仕事・通勤・健康・趣味と満足度」図表6-1〜6-4

日本の結果

日本全体の生活満足度は2021年3月に5.74点で、前回(2020年2月、5.83点)より下がった。継続回答者では、満足度が下がった人が32.9%、上がった人が30.9%である。「気分が沈み、気が晴れないことが多くなり困っている」人の割合は、女性15〜39歳で53.4%、男性65〜89歳で33.6%だった。男女とも若い層ほど高い。

この号の調べ方

内閣府が2019年2月に始めた調査の第3回で、2021年3月に約5,000人を対象にインターネットで実施した。このうち約2,900人は前回調査から続けて回答しているパネル(同じ人を追跡する調査)である。総合的な生活満足度と13分野別の満足度を、いずれも0〜10点の自己申告で尋ねている。あわせて交流・運動・健康などの生活実態や、この1年に経験したこと・困ったことも尋ね、主観・客観の両面から把握している。個人の変化の分析は、継続サンプルで2020年2月調査と2021年3月調査を比べたものである。

この号から言えること

  • コロナ下の1年で平均は0.09点下がっただけだが、上がった人と下がった人がそれぞれ約3割いる。平均の小さな動きの裏で、個人の満足度は大きく動いている。
  • 困っている人が多い項目(旅行・出張)と、満足度が大きく下がる項目(食事摂取の困難、家族関係、気分の沈み)は一致しない。
  • 頼れる人の数、運動、趣味・生きがいが増えた人ほど、関連する分野の満足度が上がる傾向がある。中でも趣味・生きがいができた人の+0.57点が目立つ。
  • 報告書は、英米では官民で多様なWell-being指標を調べていることを紹介している。そのうえで、今回盛り込んだメンタルヘルス項目を含め、主観的Well-beingの把握方法を関係省庁や民間と連携してさらに検討することが重要だとしている。

読むときの注意

生活変化と満足度の変化の関係は、同じ人の2時点を比べた関連であり、運動や趣味を始めたことが満足度を上げたと示したものではない。調査はインターネット調査で、個人の変化の分析は継続回答者約2,900人に限られる。今回は全文ではなく9ページの概要版にもとづいており、分野別満足度の細かな値は図表で確認する必要がある。

出典

主に参照した箇所:概要PDF p.1〜9(①〜⑦、図表1-1〜7-4)。この記事は、上の公式資料に書かれていることだけをもとにAIが書き、記事中の数字が元資料にあることを照合しています(2026-10-12取得)。正確な値や文脈は原典で確かめてください。

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