ウェルビーイングの調査・報告書

2022年版テーマ:我が国のWell-beingの動向(コロナ禍での生活満足度・分野別満足度の変化、デジタル化と交流、働き方、家事・育児、雇用不安)

満足度・生活の質に関する調査報告書2022~我が国のWell-beingの動向~(概要、2022年7月)

内閣府 政策統括官(経済社会システム担当)

内閣府が2019年に始めた「満足度・生活の質に関する調査」の第4回(2022年2月実施、約1万人)の結果をまとめた報告書2022の概要版である。いちばんの話題は、コロナ禍2年目に生活満足度が前年より持ち直したことである。全体の平均は5.74点(2021年3月)から5.76点(2022年2月)に上がり、40〜64歳と東京圏で上昇幅が大きかった。同じ人を追跡すると、満足度が下がった人29.3%に対し、上がった人は32.3%と上回った。

この号の内容

満足度は前年より上昇

生活満足度は、生活全体にどの程度満足しているかを0〜10点で自己申告してもらう指標である。全体の平均は2019年2月が5.78点、2020年2月が5.83点、2021年3月が5.74点、2022年2月が5.76点で推移した。女性は男性より高い水準で推移しており、2022年は5.88点(男性5.63点)である。年齢別では40〜64歳が5.44点から5.54点に上がった。地域別では東京圏の上昇幅が大きく、5.61点から5.83点になった。男女と年齢を組み合わせて要因を分けると、男性では65歳以上の低下が、女性では40〜64歳の上昇が全体への寄与として大きい。

📖 報告書では:概要p.3「①生活満足度の動向(男女別・年齢別・地域別)」図表1-1〜1-4

楽しさと家計が全体を左右

13分野の満足度(家計と資産、住宅、健康状態など)が生活満足度とどう関係するかを分析している。影響が大きいのは「生活の楽しさ・面白さ」「家計と資産」「仕事と生活(WLB=ワーク・ライフ・バランス)」で、図表の係数はそれぞれ0.413、0.238、0.109である。一方、「政治・行政・裁判所」「自然環境」「身の回りの安全」「子育てのしやすさ」「介護のされやすさ」は、直接的な効果として統計的に有意な係数が得られなかった。分野別満足度の変化をみると、男性の40〜64歳では多くの分野で上がり、女性の40〜64歳では「社会とのつながり」が上がった。東京圏と三大都市圏でも多くの分野別満足度が上昇した。

📖 報告書では:概要p.4「②分野別満足度の動向…分野別満足度と生活満足度の関係」図表2-1〜2-3

最頻値は7点、上昇者が上回る

生活満足度の分布の形は前年から大きく変わらず、最も多い回答は7点である。7点以上の満足度が高い人の割合は、前年よりやや大きくなった。2021年3月と2022年2月の両方に答えた約3,300人を比べると、3割近く(29.3%)の人で満足度が下がった。それでも、上がった人の割合(32.3%)のほうが大きい。

📖 報告書では:概要p.5「③生活満足度の分布」図表3-1、3-2

SNSより頼れる人

SNSの利用頻度やSNS上の交流人数が多くなっても、満足度はそれに比例しては高まらなかった。一方、実際に頼れる人が全くいない人や、友人と直接会う交流がない人では「社会とのつながり」満足度が低い。様々なリスクを不安に感じる割合は、女性のほうが男性より大きい。感染症は女性50.2%・男性36.0%、ネットのリスクは女性37.0%・男性27.4%である。女性では、ネットリスクを感じる割合が感染症の次に大きい。

📖 報告書では:概要p.6「④デジタル化と交流の変化」図表4-1〜4-3

働き方の変化と心の健康

コロナ禍前と比べると、仕事時間が減った人の割合は増えた人の割合を上回る。東京圏では通勤時間が減った人の割合が大きい。男性で仕事時間が減った人では、「健康状態」や「WLB」の満足度が上がった。心の健康はK6で測っている。K6は精神的ストレスの強さを測る指標で、6項目を点数化し、合計が高いほどストレスが強いことを示す。K6が0〜4点のストレスの弱い人は、趣味や生きがいがある人(7,843人)で51.4%、ない人(2,790人)で27.8%である。13点以上の強いストレス層は、ある人13.3%に対し、ない人29.6%である。ストレスを受けていない人ほど生活満足度が高く、強く受けている人ほど低い傾向にある。

📖 報告書では:概要p.7「⑤働き方の変化とWLB、心の健康」図表5-1〜5-4

家事・育児と雇用の不安

配偶者のいる女性は家事時間が長い人の割合が大きく、3時間以上が計47%を占める。正規雇用者では、家事時間が長くなるほど「WLB」満足度が下がる。未就学児のいる世帯で夫婦ともに育児休業を取った場合、特に女性で子育てを楽しいと感じる割合が高い。「楽しい」と答えた女性は、対象世帯全体で32.6%、夫婦ともに取得した世帯で50.0%である。雇用形態にかかわらず、労働時間が長い人ほど雇用・賃金の満足度が低い。将来の雇用不安は非正規雇用者のほうが高い。「雇用環境と賃金」満足度の分布は、製造業では変化がないが、教育・学習支援業では低い点数の側に移った。

📖 報告書では:概要p.8「⑥家事・育児と満足度」図表6-1〜6-4、p.9「⑦雇用不安と所得環境」図表7-1〜7-4

日本の結果

日本全体の生活満足度は、2022年2月時点で5.76点(0〜10点)である。2021年3月の5.74点からわずかに上がったが、2020年2月の5.83点には届いていない。前年と今回の両方に答えた人では、満足度が下がった人が29.3%、上がった人が32.3%であった。女性(5.88点)は男性(5.63点)より高い。65〜89歳は6.50点で、他の年齢層より高い水準にある。

この号の調べ方

内閣府が実施するインターネット調査で、第4回は2022年2月に約1万人を対象に行った。このうち約3,300人は前回調査から続けて答えている同じ人(パネル調査)である。総合的な生活満足度と13分野別の満足度(いずれも0〜10点)に加え、交流・健康・働き方などの生活実態も尋ねている。主観と客観の両面からWell-beingをとらえる設計である。分析の多くは2021年3月調査(約5,000人)との比較による。働き方の分析は、2019年2月の第1回調査と今回の両方に答えた就業者約2,500人を使っている。

この号から言えること

  • 平均点は5.74点から5.76点への小幅な上昇だが、同じ人を追うと約3割が下がり約3割が上がっている。平均の裏で、個人ごとの変化は大きい。
  • 生活満足度との関係が最も強いのは「生活の楽しさ・面白さ」で、次いで「家計と資産」「WLB」である。
  • SNSでつながる人数の多さより、実際に頼れる人や直接会う友人の有無のほうが「社会とのつながり」満足度との関係がはっきりしている。
  • 夫婦ともに育休を取った世帯では、女性が子育てを楽しいと感じる割合が5割に達する。家事時間の長さはWLB満足度の低さと結びついている。

読むときの注意

示されている関係の多くは同時点での相関であり、たとえば「趣味があるからストレスが弱い」といった因果を示すものではない。年ごとの変化は0.1点前後の小さな差が多く、育休を取った夫婦など一部の区分は数十人規模のサンプルである点にも注意が要る。インターネット調査であり、対象者の偏りの可能性もある。

出典

主に参照した箇所:概要PDF p.1〜9(①〜⑦の各節、図表1-1〜7-4)。この記事は、上の公式資料に書かれていることだけをもとにAIが書き、記事中の数字が元資料にあることを照合しています(2026-10-12取得)。正確な値や文脈は原典で確かめてください。

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