世界の思想と宗教の幸福観マップ

用語集

各思想のカードに出てくる用語(約307語)。

Glückseligkeitカントの言う「幸福」。あらゆる欲求が満たされた状態
MBTIユングの性格類型論をもとに作られた性格検査。広く使われているが、科学的な信頼性は低いとされる
PERMA(パーマ)幸せを構成する5要素の頭文字。快い感情・没頭・関係・意味・達成
UNDRIP2007年の国連「先住民族の権利に関する宣言」
VIA-IS徳を24の強みとして測る心理テスト。ポジティブ心理学で広く使われる
WEIRD(ウィアード)西洋・高学歴・工業化・豊か・民主的な社会の人々。心理学の研究対象がここに偏っていることへの批判の言葉
WELLBY1年間の生活満足度を単位とする、政策評価のための指標
dukkha(ドゥッカ)「苦」と訳されるが、原義は「思い通りにならなさ・当てにならなさ」
svadharma(自分の義務)その人の立場に固有のなすべき務め
śānti(シャーンティ)平安。欲望の動きが止んだときに生じる
アイニ互酬。与えたものは必ず返される労働や財の交換
アイヌ北海道・樺太・千島の先住民族。2019年の法律で「先住民族」と明記
アカンガーナの民族集団。その人格論が哲学的に研究されている
アケーディア修道生活の意味を失わせる倦怠・脱力。「真昼の悪魔」
アタラクシア心の動揺がない平静な状態
アニシナアベ五大湖周辺の先住民(オジブウェなど)の総称
アニミズム19世紀の人類学者が作った「万物に霊が宿るという信仰」の呼称。当事者の自称ではない
アネーカーンタヴァーダものごとは多面的なので、一つの言い方では部分しか捉えられない、という認識論
アパテイア誤った判断から生まれる過剰な感情からの自由
アパルトヘイト南アフリカの人種隔離政策(1948-1994)
アヒンサー傷つけないこと。非暴力
アポニア体に苦痛がない状態
アレテー卓越性・徳。ものごとをよく行う力
アンスコム1958年の論文で徳倫理学の復活を促した英国の哲学者
アートマン個人の本当の自己・真我
アーナンダ至福・歓喜。実在そのものの性質とされる
イエスの祈り「主イエス・キリスト、我を憐れみたまえ」を呼吸に合わせて繰り返す祈り
イオマンテ飼い熊の魂を神々の世界に送り返す儀礼。「熊祭り」という呼称は不適切
イスラーム「神に自らを委ねること」。同じ語根から「サラーム(平安)」が派生
イデアものごとの本当の姿・原型。目に見える世界の背後にあるとされる
ウウェペケㇾ散文の説話。口承文芸の一種
ウェルビーイング予算国の予算配分を GDP ではなく国民のウェルビーイングを基準に決める仕組み。ニュージーランドが2019年に導入
ウカマショナ語(ジンバブエ)で関係性・親族性。自然にまで広がる
ウブントゥ南部アフリカのバントゥ系の言葉で「人であること・人間性」
エウダイモニア幸福と訳されるが、気分ではなく「よく生きている状態」。「開花」とも訳される
エポケー判断保留。疑うのではなく、決めつけを差し控えること
オイケイオーシス自分を大切にする本能が、家族・社会・人類へと輪を広げていく発達の過程
カタステマティックな快「満たされて安定している」という状態そのものの快。刺激の快と区別
カバラ中世スペインで体系化されたユダヤ教の神秘思想
カムイ神。ただし善い神も悪い神も含み、一神教の「神」とは違う
カルマヨーガ結果を求めずに行為することで解脱に向かう道
カントリー豪州先住民にとっての、人と応答関係を結ぶ生きた土地
ガフラ神を忘れて上の空でいること。根本的な病
クルアーンイスラム教の聖典
グル師。シク教では十人の人間の師の後、聖典そのものが「永遠のグル」とされる
グル・グラント・サーヒブシク教の聖典。1430ページ
ケイパビリティ価値ある生き方を実際に選べる自由。「潜在能力」の訳は誤解を招く
サッレーカナー人生の終わりに断食して死を迎える実践。自殺かどうかが法的に争われた
サハジ力みのない自然な均衡状態。適切な日本語訳がない
システム要素が互いに影響し合って動く全体。家族・職場・地域・生態系など
シムハー喜び。ハシディズムでは義務
シャローム「平和」と訳されるが原義は「完全さ・満ちていること」
ジーヴァ魂。ジャイナ教では動物・植物・微生物にも宿る
スマック・カウサイキチュア語で「充ち足りた生」
スーフィズムイスラム教の中の神秘主義。羊毛(スーフ)の粗衣を着た修行者に由来
ズィクル神を思い出すこと。神の名を繰り返し唱える実践
セーヴァー無償の奉仕
タルムードトーラーの解釈と議論を集めた膨大な文献
ツァディークハシディズムの共同体を導く聖なる指導者
ツェダカー慈善と訳されるが原義は「正義」。義務としての分かち合い
ティールタンカラ「渡し場を作る人」。ジャイナ教の24人の指導者
テ・ファレ・タパ・ファー「四つの壁をもつ家」。1984年に提案された健康モデル
ディネ(ナバホ)米国南西部の先住民。自称はディネ
デヴェクート神への密着。「合一」か「交わり」かで訳し方が争われる
データ主権先住民に関するデータを先住民自身が管理する権利
トーラーモーセ五書。神の教え・律法
ナフス自我。修行が向き合う相手
ヌスバウムの10のリスト生命・健康・身体の安全・感覚と想像力・感情・実践理性・関係・他の種との共生・遊び・環境の管理
ハウマイ「私が私である」という自我の意識。苦しみの根
ハシディズム18世紀東欧で生まれた、喜びと日常の敬虔を重んじるユダヤ教の大衆的な運動
バカー消えた後に神によって存続すること。こちらが完成
バガヴァッド・ギーター叙事詩マハーバーラタの一部で、戦場で迷う王子に神クリシュナが説いた教え
バクティ神への信愛・献身。「信じる」より「愛する・帰属する」の意
バランスと調和「高揚した幸せ」ではなく「釣り合いのとれた穏やかな幸せ」を重んじる考え方。東アジアに多い
パチャママアンデスの「母なる大地」。エクアドル憲法で権利の主体
パレーシア相手が誰でも忌憚なく本当のことを言うこと
ヒューマニスト・セレモニー宗教によらない結婚式・葬儀・命名式
ヒューマニスト宣言1933年以降、米国のヒューマニスト団体が出してきた綱領文書
ヒューマニズムここでは「神なしに人間の理性と尊厳を基礎に置く世界観」。日本語の「人道主義」「人文主義」とは別
ビトゥール自我を無にすること
ピリカ良い・美しい・健康な・栄える。「幸福」という抽象名詞ではない
ファカパパ系譜。祖先からの連なり
ファナー自我が神の中で消えること
ファラーフ成功・実り。原義は「土を耕す」。この世と来世を分けない
フィトラ人間が生まれつき持つ、神を知る性向
フェヌア土地。同時に「胎盤」も意味する
フカム神の秩序・意志
フラーリッシング花が咲くように、人が持てる力を発揮して満ちている状態。「開花」「繁栄」と訳される
フロー時間を忘れて没頭している状態。チクセントミハイが名づけた
ブエン・ビビールそのスペイン語訳「善く生きること」。国家や学者による再解釈だという批判がある
ブラフマン宇宙の根本原理・究極の実在
プラグマティズム考えの正しさをその実際の結果で検証する米国発の哲学。「実用主義」の訳は誤解を招く
プレメディタチオ起こりうる悪いことをあらかじめ想像しておく訓練
ヘシュカズム「静寂」を意味する語から。東方正教の祈りの思想
ヘ・アラ・ワイオラニュージーランド財務省の福祉枠組み
ペルソナ社会に向けてかぶっている「仮面」。役割としての自分
ホジョー調和・美・均衡・健康・善を一語で包む言葉
ポジティブ介入幸福感を高めるための短い課題。「三つの良いこと」「感謝の手紙」など
マオリニュージーランドの先住民
マカーム/ハール努力で得る「段階」/神から一方的に与えられる一時的な「状態」
マナ権威・威信・霊的な力
ミタクエ・オヤシン「すべては私の親族」。祈りの結びの言葉
ミツヴォート神の命じた613の戒め・善行
ミノ・ビマーディズィウィン「良い仕方で生きること」
ライフスタイルその人が幼いころに身につけた、世界の見方と行動のパターン
ラコタ北米大平原の先住民(スー族)
ランガル誰でも同席して食べる共同の食堂。身分の平等を形にした制度
ルサンチマン弱い者が強い者を「悪」と呼んで自分を正当化する恨みの心理
ロゴス宇宙を貫く理性的な秩序
ロゴセラピーフランクルが創始した、生きる意味を見出すことを中心とする心理療法
ワイルア/ヒネンガロ/ティナナ/ファーナウ霊性/心/体/家族という四つの壁
ヴェーダーンタインド最古の聖典ヴェーダの「結論部分」を意味し、その哲学的解釈を行う学派
七つの祖父の教え真実・謙虚・尊敬・愛・勇気・誠実・知恵という七つの徳
万物一体自分と天地万物を一つの体と感じること
不二一元論自己と宇宙の根本は二つではなく一つだ、とするシャンカラの立場
不安特定の対象のない、自由そのものに直面したときの感覚
不条理意味を求める人間と、答えない世界とのずれ
世俗的宗教によらない
中今(なかいま)神代から続く時間の中心点としての「今」。もとは天皇の治世を讃える言葉
中庸過剰と不足の間の適切な点。「ほどほど」ではなく状況ごとに違う
久遠実成(くおんじつじょう)釈迦は実ははるか昔に悟っていた永遠の仏である、という法華経の教え
五行信仰告白・礼拝・喜捨・断食・巡礼という五つの義務
人格(パーソンフッド)「人である」という道徳的な地位。生まれつきではなく達成されるもの
人間開発指数(HDI)所得・寿命・教育で国の発展を測る国連の指標
仁人と人との間の思いやり。儒教の中心の徳
他力(たりき)阿弥陀仏の願いの力。自分の力(自力)の反対語で、「他人任せ」という意味ではない
仙人修行によって死を免れた存在
修証一等修行と悟りは別のものではなく、修行がそのまま悟りの現れだという道元の考え
修験道廃止令1872年に明治政府が出した布告。修験道を禁止し、山伏を天台宗か真言宗に所属させた
個人心理学アドラーの心理学の正式名称。「個人=分割できない全体」という意味で、個人主義とは無関係
個性化意識と無意識を統合し、その人本来の全体になっていく一生の過程
元型(アーキタイプ)集合的無意識にある、神話や夢に繰り返し現れるイメージの型(母、老賢者、英雄など)
八正道正しい見方・考え・言葉・行い・生活・努力・注意・集中の八つからなる実践の道
公案「片手の音は?」のような、理屈では解けない問いを使う臨済宗の修行法
六波羅蜜布施・戒め・忍耐・努力・瞑想・智慧という六つの修行
共同体主義共同体を個人より優先する立場。西洋のコミュニタリアニズムとは別
共同体感覚他の人を仲間と感じ、その一員として役に立とうとする感覚。アドラー心理学の中心概念
共時性(シンクロニシティ)因果関係はないのに、意味のある偶然の一致が起こること。ユングが晩年に提唱した概念
共通善個々人の好みの合計ではなく、平和・正義・尊厳など万人に不可欠なもの
分析心理学ユングの心理学の正式名称。フロイトの精神分析と区別するための呼び名
力への意志抵抗を乗り越えて力が増していく生命の根本の働き。権力欲ではない
功利性(ユーティリティ)快楽をもたらし苦痛を防ぐ性質。「役に立つ」の意ではない
功過格日々の善行と悪行を点数で記録する帳簿
劣等コンプレックス劣等感を口実にして、やるべき課題から逃げてしまう状態
劣等感「自分はまだ足りない」という感覚。アドラーは誰もが持つ正常なもので、成長の原動力になると考えた
効果量介入がどれくらいの違いを生むかの大きさ。ポジティブ介入は「小〜中」で、質の高い研究ほど小さい
勇気づけほめたり叱ったりするのではなく、その人が課題に向かう力を持てるように関わること
十界修行地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天・声聞・縁覚・菩薩・仏の十の境涯を、修行の各段階として順に体験すること
即身成仏この身体のまま、この世で仏になること。密教の中心的な考え
原罪人類の始祖に由来する、人間が生まれつき抱える罪の傾向
只管打坐(しかんたざ)ただひたすら座ること。曹洞宗の坐禅の姿勢
同化政策1899年の法律以降、アイヌの言語と生活を日本式に変えさせた政策
唱題(しょうだい)題目を唱えること。日蓮系の中心的な実践
善のイデアあらゆる存在と認識の根拠となる究極の原理
四大目的(プルシャールタ)人生の四つの正当な目的=義務・実利・愛欲・解脱
四念処体・感覚・心・ものごとの四つを観察する瞑想法。現代のマインドフルネスの源流
四部薬「神は怖くない・死は感じない・善は得やすい・悪は耐えやすい」の四つの薬
回向(えこう)自分の修行の功徳を他者に振り向けること
国学本居宣長らによる、儒教・仏教が入る前の日本古来の心を探る学問
国家神道明治から敗戦までの、国家が神社を管理した体制。神道一般とは区別すべき
坐忘・心斎体の感覚も知識も忘れる/心を空にする、という荘子の瞑想的な境地
変換因子同じ資源を実際の生活に変えるときの、個人や社会の条件の違い
外丹/内丹鉱物から不死の薬を作る技術/自分の体内で生命力を練り上げる技術
外的善友人・財産・健康など、自分の内面の外にある良いもの
多水準個人だけでなく、家族・組織・地域・国といった複数のレベルで幸せを見ること
大いなる健康病気を経験してなお、それを繰り返し乗り越える強さ
大楽(マハースカ)空の理解と一体になった至福。普通の快楽の延長ではないとされる
天命天から与えられた運命や使命。人の力の及ばない領域
天理/人欲宇宙の正しい筋道/私的な欲望
契約神がイスラエルの民と結んだ約束。ユダヤ教の中心概念
妙好人(みょうこうにん)篤い信仰をもった在家の信者。農民や職人に多く、その言葉が記録されている
娑婆即寂光土(しゃばそくじゃっこうど)苦しみの世界(娑婆)がそのまま仏の世界(寂光土)である、という考え
孔顔楽処「孔子と顔回は何を楽しんでいたのか」という問い
学習性楽観悪い出来事の説明の仕方を変えることで、楽観的な見方を身につけられるという考え
安息日(シャバット)週に一度、労働をやめて神に捧げる日
定言命法「もし〜なら」という条件なしに、無条件に従うべき道徳の命令
実存「こういう人間である」という本質より先に、まず「いる」という事実
実存的(じつぞんてき)死・自由・孤独・無意味といった、人間なら誰もが直面する根本的な問題に関わること
実践知(フロネーシス)具体的な状況で何が適切かを見抜く知恵
実践(マッキンタイア)チェスや医療のように、内在的な善をもつ協同的な営み
尊厳値段をつけられない、人間の絶対的な価値
導師(シャイフ)修行を導く師。入門の誓いを立てる
導引・行気体操と呼吸法。太極拳や気功の源流
山上の垂訓イエスが山の上で語った教え。「幸いなるかな」で始まる八つの祝福を含む
山伏(やまぶし)修験道の修行者。「山に伏す(寝泊まりする)者」の意
峰入り(みねいり)山に入って行う一連の修行。大峰山の「奥駈(おくがけ)」などが有名
幸福に値すること道徳的な人であることで得られる、幸福を受ける資格
庖丁解牛料理人が無心で牛を解体する話。技が意識を離れた境地の比喩
庭園エピクロスがアテナイに開いた学園。女性や奴隷も参加した
弁証法問答を重ねて真理に上っていく方法
強み(ストレングス)その人が自然に発揮できる性格の良い面。24種類に分類した VIA という診断がある
影(シャドウ)自分では認めたくない、自分の暗い側面。個性化ではこれと向き合うことが最初の課題
往生(おうじょう)死後、阿弥陀仏の浄土に生まれること
微細身呼吸や気の通り道からなる、目に見えない体の層
徳倫理学「何をすべきか」より「どんな人であるべきか」を問う倫理学
心的外傷後成長(PTG)つらい体験のあとに、人生観や人間関係が深まるなどの成長が起こること
快楽計算快楽と苦痛を強さ・長さ・確実さなどで数値化する試み
念仏(ねんぶつ)「南無阿弥陀仏」と称えること。阿弥陀仏への帰依の言葉
性善説/性悪説人の本性は善か悪かをめぐる孟子と荀子の対立
恩寵人の努力によらず神から与えられる恵み
悪人正機(あくにんしょうき)自分の力で善をなせない「悪人」こそ、阿弥陀仏が救おうとする本来の相手だという教え
悲劇的楽観避けられない苦しみのなかでも、それでも意味はあると信じる態度。フランクルの言葉
意味療法(ロゴセラピー)人生の意味を見いだすことを中心に置く心理療法。フランクルが創始
態度価値変えられない苦しみに対してどんな態度をとるか、そのものに宿る価値
懐疑派(ピュロン主義)「本当にそうだ」と断定できる根拠はないとして判断を保留する立場
成熟した幸せ苦しみを受け入れたうえで残る、静かで深い幸せ。浅い快さと区別される
成長経験が豊かになり、次の経験への力が増していく過程
我々次第のもの自分の判断・意志など、自分で決められること
承負先祖の善悪の行いが子孫に及ぶという考え
折伏(しゃくぶく)相手の誤りを指摘して正しい教えに導く布教の方法。穏やかに導く摂受(しょうじゅ)と対をなす
探究問題→仮説→検証という科学的な考え方を生活と道徳に応用すること
擬死再生山に入っていったん「死に」、生まれ変わって出てくる、という修行の構造を指す学術用語
改善主義世界は必然的に良くも悪くもならないが、努力で改善できるという立場
文化的多元性幸せの意味や測り方は文化によって違い、どれか一つが正解ではないという立場
斉物論大小・善悪などの区別は人間の視点が作ったものだとする荘子の章
旋回舞踊メヴレヴィー教団の、回転しながら神に没入する儀礼
暗夜十字架のヨハネの言葉。神が遠く感じられる霊的な闇の期間
曼荼羅仏や菩薩を宇宙の配置として描いた図。瞑想の対象
最大多数の最大幸福できるだけ多くの人のできるだけ大きな幸福を目指す原理
最後の人間安楽と平等だけを求める、ニーチェが軽蔑した人間像
最高善完全な徳と、それに見合った幸福が結びついた状態
末法(まっぽう)釈迦の死後、時代が下って教えが力を失うとされる時代。日蓮は自分の時代を末法と見た
本来性世間に流されず、自分固有の生を引き受けていること
本願(ほんがん)阿弥陀仏が「すべての人を救う」と誓った願い。とくに第十八願
朱子学南宋の朱熹がまとめた儒教の体系。宇宙の理法(理)を学んで人欲を去ることを説く
格物致知ものごとに即してその理を究めること
業(カルマ)ジャイナ教では比喩ではなく、魂にくっつく目に見えない微細な物質
楽(らく/がく)「たのしみ」と「音楽」が同じ字。徳の実践に伴う喜び
機能実際に実現している「〜していること」「〜であること」
機能論証人間に固有の働きを果たすことが善い生だ、という議論
正定聚(しょうじょうじゅ)必ず仏になることが定まった人々。親鸞は、信じた瞬間にこの世でこの位に入ると説いた
氏神・産土神その土地や一族を守る神
民族哲学(エスノフィロソフィ)口承の集合的世界観を「哲学」と呼ぶことへの批判的な呼称
永劫回帰この人生がそっくりそのまま無限に繰り返されるという思考実験
法難(ほうなん)正しい教えを説いたために受ける迫害。日蓮は自身の流罪を法難と捉えた
洞窟の比喩影しか見ていない囚人が光の世界へ向き直る話。哲学的な目覚めのたとえ
浄土教阿弥陀仏の力によって救われることを説く大乗の一派。「他力」の代表
涅槃(ニッバーナ)直訳は「火が吹き消えること」。欲・怒り・無知という三つの火が消えた状態
渇愛(タンハー)喉の渇きのように止まらない「もっと欲しい」という衝動
灌頂(かんじょう)師から弟子へ教えを授ける入門の儀式
無事もう外に求めるものがない状態。臨済の言葉
無宗教・無所属特定の宗教に属さない人々。世界で19億人。ただし多くは神や霊を信じている
無我「変わらない自分」という実体はどこにも見つからない、という観察
無明ものごとの本当の姿が見えていないこと
無明(アヴィディヤー)本来の自己を有限な個体だと誤認すること
無為何もしないことではなく、わざとらしい作為を加えずに行うこと
無記(アディアフォラ)善でも悪でもないもの。健康・富・評判など
物語的自己自分の人生を一つの物語として捉える自己観
犬儒派(キュニコス派)「犬のように」慣習を無視して生きた古代の哲学者たち
状況主義人の行動は性格より状況で決まる、という心理学からの批判
産霊(むすひ)ものを生み出す霊的な力
目的論人の行動を「過去の原因」ではなく「未来の目的」から理解する考え方
真実和解委員会(TRC)アパルトヘイト後の南アフリカで、加害の証言と赦しによって和解を図った機関
砂漠の教父3〜4世紀にエジプトの砂漠で修道生活を始めた人々
礼冠婚葬祭から日常の作法まで、体で覚える社会的な型
祓(はらえ)・禊(みそぎ)穢れを取り除く儀礼。禊は水による清め
神仏習合日本の神々と仏教の仏を一体のものとして信仰した、明治以前の日本宗教の基本的なあり方
神化(テオーシス)人間が神の働きにあずかって変えられていくこと。正教の中心概念
神的火花創造の破局で世界中に散ったとされる神の光のかけら
福外から授かる幸い。長寿・富・健康など。「楽」とは別の層
穢れ(けがれ)死・血・災いなどによって付着する不浄。道徳的な罪とは違う
空虚な欲望富・名声・権力など、自然が求めておらず限りのない欲望
空(くう)あらゆるものは他との関係の中でだけ成り立っていて、それ単独の固定した実体はない、という見方
立正安国(りっしょうあんこく)正しい教えを立てれば国が安らかになる、という日蓮の主張
等力性対立する主張がどちらも同じくらい説得力をもつこと
精・気・神生命を支える三つの資源。それぞれ生命の素・エネルギー・精神に近い
経験心の中の出来事ではなく、生きものと環境とのやりとり
経験機械「望む経験を何でも与える機械」につながれたいか?という思考実験。快楽だけが善ではないことを示す
繁栄の神学「信仰は富と健康をもたらす」と説く米国発の潮流。主流からは批判される
義認神の前で正しいと認められること。「行い」によるか「信仰のみ」によるかが宗教改革の争点
習慣癖ではなく、社会の中で形成された行動の傾向
脱成長経済成長を目標にしない社会のあり方
自己欺瞞自由から逃げるために自分に嘘をつくこと
自己超越自分より大きなもの(人・価値・使命)のために生きることで、自分の枠を超えること
自律自分で立てた法則に自分で従うこと
自我と自己自我(エゴ)は「意識の中心」、自己(セルフ)は無意識も含めた「心全体の中心」。ユングはこの二つを区別した
自然の権利自然そのものに法的権利を認める考え方
自然主義超自然的なものを認めず、世界を自然の法則で説明する立場
自然法爾(じねんほうに)人が計らわなくても、自ずからそうなること。晩年の親鸞の言葉
自然(じねん)「自ずからそうなる」の意。自然界(nature)とは別の言葉
自足(アウタルケイア)外部に頼らず、自分の内だけで足りている状態
至福直観死後、神を直接に見ること。中世カトリック神学での究極の幸福
良知誰にでも備わっている、善悪を知る心
菩提心「すべての生きもののために目覚めた者になろう」という志
菩薩自分の悟りより先に、すべての生きものの救いを誓う修行者
複雑性要素を足し合わせても全体は分からず、相互作用のなかで新しい性質が生まれること
見性(けんしょう)自分の本来の性質を直接見ること。悟りの体験
観想(テオーリア)真理を知ること自体を楽しむ知的活動。最高の幸福とされた
解脱(モークシャ)輪廻から解き放たれること
認知行動療法(CBT)考え方を変えることで感情や行動を変える現代の心理療法
課題の分離「それは誰の課題か」を見きわめ、他人の課題に踏み込まない、という実践。岸見一郎の整理による
調和(Metz)共通のアイデンティティと善意の二つからなる関係の質
質的快楽主義快楽に質の高低があるとするミルの立場。「満足した豚より不満足なソクラテス」
身心脱落体と心の区別も「自分」という枠も抜け落ちた状態
逍遥遊目的のない自由な遊び
運命愛(アモール・ファティ)自分の人生の一切を必然として愛すること
道教老子を神格化し、不老長生を目指す中国の民族宗教。哲学の「道家」とは区別される
道(タオ)万物を生み出す根本の働き。人格神ではない
適応的選好長く抑圧されると望みのレベル自体が下がってしまう現象
金剛乗「ダイヤモンドのように壊れない乗り物」の意。密教の別名
関係的認識論「関係を結ぶことを通じて世界を知る」やり方。Bird-Davidの再定義
陽明学明の王陽明の学派。心そのものが理だとし、実践の中で鍛えることを説く
集合的無意識個人の経験を超えて、人類に共通して受け継がれている無意識の層
題目(だいもく)「南無妙法蓮華経」という言葉。法華経に帰依するという意味
験(げん)修行によって身につく霊的な力や効き目。「験を得る」「験力(げんりき)」
高貴な野蛮人先住民を「純粋で自然と調和した人々」と美化するステレオタイプ
魂の三部分理性・気概(意志や誇り)・欲望
はぴテックの二枚の地図 発達段階×ウェルビーイング統合マップ → この幸福観マップの姉妹版。あちらは「縦に5段階を貫く翻訳辞書」で、同じ言葉が段階ごとに別の意味で聞こえる(875行×5段階)。