社会的相互作用の親密度及び情動価と高齢者の主観的幸福感の関連
Closeness and emotional valence of social interactions and subjective happiness of elderly people
木村 年晶、内山 伊知郎(2015)健康心理学研究, 28(1), 23–32
高齢者の主観的幸福感は交流相手との親密さよりも、交流で生じる感情の良さによって予測されることを示した。
要旨根拠:抄録
コンボイ・モデル(=人は親密さの異なる人間関係の輪に囲まれて生きるとする理論)に基づき、社会的相互作用の親密度と情動価(=交流で生じる感情が快か不快か)が主観的幸福感とどう関連するかを、年齢層別に検討した。対象は若年成人30名、前期高齢者30名、後期高齢者29名である。単純相関では、若年成人では交流相手との親密度が、前期・後期高齢者では交流の情動価が主観的幸福感と正に相関していた。健康状態や交流数などを加えた重回帰分析では、若年成人の親密度との関連は消えて交流の数が幸福感を予測し、高齢者では情動価が幸福感を予測した。高齢者の幸福感には、ポジティブな感情をもたらす相手との交流を選ぶことが重要であり、社会情動的選択性理論(=残り時間を意識すると感情的に満たされる関係を優先するという理論)を支持する結果である。
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