日本語版Valuation of Life(VOL)尺度の作成
Development of a Japanese version of the Valuation of Life (VOL) scale
中川 威、権藤 恭之、増井 幸恵、石岡 良子、田渕 恵、神出 計、池邉 一典、新井 康通、高橋 龍太郎(2013)心理学研究, 84(1), 37–46
高齢者の「生きる価値」を測る日本語版VOL尺度を作成し、積極的VOLが望む余命の長さを予測することを示した。
要旨根拠:抄録
高齢者の心理的幸福感をとらえる指標として、人生を生きる価値があると感じる程度(Valuation of Life=VOL)が注目されているが、日本語で使える尺度はなかった。本研究は日本語版VOL尺度を作成し、その信頼性と妥当性を検討した。分析1では13項目の因子分析から「積極的VOL」と「スピリチュアルな幸福感」の2因子が得られ、十分な内的一貫性(=項目どうしのまとまり)とポジティブな精神的健康との関連が確認された。分析2では、健康要因よりも社会的要因がVOLをより強く予測し、スピリチュアルな幸福感は道徳的・宗教的活動とより関連した。分析3では積極的VOLが望む余命の長さを有意に予測したが、スピリチュアルな幸福感は予測しなかった。VOLの規定要因は文化によって異なる可能性があり、今後は生存期間や終末期の意思決定との関連の検討が求められる。
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