小中学生における共感性と向社会的行動および攻撃行動の関連:子ども用認知・感情共感性尺度の信頼性・妥当性の検討
Relation between Cognitive/Emotional Empathy and Prosocial and Aggressive Behaviors in Elementary and Middle School Students
村上 達也、西村 多久磨、櫻井 茂男(2014)発達心理学研究, 25(4) 399
子ども用認知・感情共感性尺度を作成し、他者感情への敏感性と同情が小中学生の向社会的行動を促すことを示した。
要旨根拠:抄録
本研究は、他者のネガティブな感情とポジティブな感情の双方に着目した子ども用認知・感情共感性尺度の信頼性と妥当性を検討し、共感性と向社会的行動(=人を助けるなど他者のためになる行動)および攻撃行動との関連を調べた。対象は小学4〜6年生546名と中学1〜3年生646名であった。因子分析の結果、認知的側面の「他者感情への敏感性」「視点取得」と、感情的側面の「ポジティブ感情の共有」「ポジティブ感情への好感」「ネガティブ感情の共有」「ネガティブ感情への同情」の6因子が得られた。重回帰分析では、小中学生ともに敏感性と同情が向社会的行動を促していた。攻撃行動については、小学生ではポジティブ感情への好感が、中学生では視点取得が抑制要因となっていた。発達段階に応じて共感性のどの側面を育てるとよいかを考える手がかりとなる。
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