高齢者向け自立型住宅コミュニティにおける孤独とうつ:リスク要因とレジリエンス要因
Loneliness and depression in independent living retirement communities: risk and resilience factors
K. Adams, Sara Sanders, E. Auth(2004)Aging & Mental Health, 8(6), 475–485
高齢者住宅の入居者で孤独感がうつ症状の独立したリスク要因であり、社会的交流が重要なことを示した。
要旨根拠:抄録
社会情動的選択性理論(=年をとると人は新しい刺激より親密で信頼できる関係を選ぶようになるという理論)を背景に、集合住宅に住んでも親密な関係が得られなければ孤独が生じ、それがうつの要因になりうるという問題意識から出発する。米国の年齢限定の自立型高齢者住宅2か所に住む60〜98歳の高齢者を対象に、老年期うつ尺度とUCLA孤独感尺度を測定した。両尺度の相関は中程度に高かったが、うつ群と高孤独群の重なりは5割未満で、孤独とうつは別の現象であることが示された。うつは高齢、慢性疾患の数、最近の死別、近隣の訪問の少なさ、組織的な社会活動や教会出席の少なさで予測され、孤独感はうつ得点の独自の分散の約8%を説明した。高齢者の住まいでは、形式的な交流の場だけでなく親密なつながりを支えることが大切だと示唆される。
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