挑戦と技能のバランス調整に基づく作業療法が主観的QOLに与える効果——ランダム化比較試験
The effect on subjective quality of life of occupational therapy based on adjusting the challenge–skill balance: a randomized controlled trial
Ippei Yoshida, Kazuki Hirao, R. Kobayashi(2019)Clinical Rehabilitation, 33(11), 1732–1746
リハビリ患者72人のRCTで、挑戦と技能のバランスを調整する作業療法が生きがい感(Ikigai-9)と健康関連QOLを高めることを示した。
要旨根拠:抄録
本研究は、リハビリテーションの過程で、課題の難しさと本人の能力のつり合い(挑戦と技能のバランス=フロー体験を生む条件)を調整する作業療法の効果を検証した。デザインは単盲検の2群並行ランダム化比較試験で、日本の回復期リハビリテーション病棟の脳・脊髄疾患や筋骨格系疾患の患者72人(平均年齢約75歳)を、バランス調整を行う作業療法群と通常の作業療法群に無作為に分けた。主要評価項目は主観的QOL(Ikigai-9)、副次評価項目は健康関連QOL(EQ-5D-5L)、作業のフロー状態、機能的自立度などで、退院3か月後に評価し、費用対効果も分析した。その結果、介入群は対照群よりIkigai-9(効果量0.76)とEQ-5D-5L(効果量0.62)が有意に高かった。機能的自立度は両群とも改善し、差は見られなかった。挑戦と技能のバランスを整えることが、リハビリ中の患者の生きがい感や主観的QOLを高める有用な方法となりうることを示唆している。
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