「物事に良いも悪いもない。考え方がそう決めるだけだ」
There is nothing either good or bad, but thinking makes it so.
— シェイクスピア 『ハムレット』第2幕第2場
ハムレットの台詞
価値判断は事実ではなく思考の産物である
- 心理学では
- この台詞は、心理学の評価理論(感情は出来事そのものではなく、その受け止め方から生じるという考え)とよく重なる。認知療法がこの一節を好んで引くのも、同じ発想に立つからである。Gross & John(2003)は大学生などを対象にした相関研究で、出来事の意味をとらえ直す「認知的再評価」を日ごろ使う人ほど、前向きな感情が多く、幸福感も高いことを示した。さらにJamiesonら(2012)の実験では、人前でのスピーチ課題の前に、高まる動悸を「体が力を出す準備」と解釈するよう教わった人は、心臓血管の反応がより効率的になった。嫌な出来事に出会ったら「別の見方はないか」と一度問い直すことが、気持ちの切り替えにつながる。 参考:Gross & John(2003)「Individual differences in two emot…」/Jamiesonら(2012)「Mind over matter: Reappraising aro…」 ↗