「人間存在の秘密は、ただ生きることにではなく、何のために生きるかにある」
— フョードル・ドストエフスキー 『カラマーゾフの兄弟』大審問官の章
生存そのものより、生きる目的が人間を支える
- 心理学では
- この名言は、心理学でいう「人生の目的」(行動を長く方向づける目標や志)の大切さを語っている。Martela & Steger(2016)は人生の意味を、目的・一貫性(人生を筋道立てて理解できる感覚)・重要性(自分の存在に価値があると感じる感覚)の三つに整理しており、名言はこのうちの「目的」にあたる。Hill & Turiano(2014)は米国の成人を長期にわたり追跡した縦断研究を行い、人生の目的を強く感じている人ほど追跡期間中の死亡リスクが低く、その関連が若い世代から高齢者まで年代を問わず見られることを報告した。何のために生きるかは、生きることそのものとも深く結びついている。大きな使命でなくてよい。「今日の仕事は誰の役に立つか」と朝に一度自分に問いかけることが、目的を育てる一歩になる。 参考:Martela & Steger(2016)「The three meanings of meaning in l…」/Hill & Turiano(2014)「Purpose in Life as a Predictor of …」 ↗