恵みを数えるか重荷を数えるか:日常生活における感謝と主観的幸福感の実験的検討
Counting blessings versus burdens: an experimental investigation of gratitude and subjective well-being in daily life.
Robert A Emmons, M. McCullough(2003)Journal of Personality and Social Psychology, 84(2), 377–389
感謝していることを書き出す介入が、比較条件よりもポジティブ感情などのウェルビーイングを高めることを実験で示した。
要旨根拠:抄録
感謝の姿勢が心身のウェルビーイングに与える効果を、無作為割り当ての実験で検証した研究である。研究1と2では、参加者を「煩わしい出来事」「感謝していることの書き出し」「中立的な出来事または社会的比較」のいずれかの条件に割り当て、週ごと(研究1)または毎日(研究2)に気分、対処行動、健康行動、身体症状、人生全体の評価を記録させた。研究3では神経筋疾患をもつ人を感謝条件と統制条件に割り当てた。3つの研究を通じて、感謝条件の人々はすべてではないものの複数の指標で比較群よりウェルビーイングが高かった。最も頑健だったのはポジティブ感情への効果であった。恵みに意識的に目を向けることが感情面や対人面の利益をもたらしうることを示し、感謝介入研究の出発点となった。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤同じ研究グループのW0107 McCullough(2002)による感謝傾向の研究を介入実験へ進めた
- 再現・検証W0659 Froh(2008)が中学生で感謝を数える介入の効果を再現した
- W0886 Davis(2016)は感謝介入の効果が中立的対照との比較では見られるが他の積極的介入と比べると小さいことを示し、W1253 Cregg & Cheavens(2020)も抑うつ・不安への効果は小さいと結論した
- 後続・発展W0192 Wood(2010)が感謝とウェルビーイングの研究を総説した。
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
この論文が出てくる研究の系譜
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 10本
- W0002 ポジティブ感情とネガティブ感情の簡便な尺度の開発と妥当性検証:PANAS尺度 Watson(1988) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 41,735
- W0005 人生満足度尺度(Satisfaction With Life Scale) Diener(1985) Journal of Personality Assessment 主要400 被引用 31,990
- W0044 ポジティブ感情は何の役に立つのか Fredrickson(1998) Review of General Psychology 主要400 被引用 6,229
- W0107 感謝傾向:概念的・実証的な全体像 McCullough(2002) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,129
- W0218 ポジティブ感情とコーピングのもう一つの側面 Folkman(2000) American Psychologist 被引用 2,492
- W0381 感謝は道徳的感情か McCullough(2001) Psychological bulletin 被引用 1,677
- W0578 健康とウェルビーイングを最適化するためのポジティブ感情の育成 Fredrickson(2000) Prevention & Treatment 被引用 1,146
- W0580 ほとんどの人は幸せである Diener(1996) Psychological Science 被引用 1,333
- W1015 人間の強みとしての感謝:エビデンスの評価 Emmons(2000) Journal of Social and Clinical Psychology 被引用 577
- W1186 抽象的目標と具体的目標:個人的努力目標のレベル、身体疾患、心理的幸福感 Emmons(1992) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 431
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0098 ポジティブ心理学介入によるウェルビーイング向上と抑うつ症状の軽減:実践に役立つメタ分析 Sin(2009) Journal of Clinical Psychology 主要400 被引用 2,881
- W0111 幸福の追求:持続的な変化の構造 Lyubomirsky(2005) Review of General Psychology 主要400 被引用 3,220
- W0177 開かれた心が人生を築く:慈悲の瞑想によるポジティブ感情が重要な個人的資源を築く Fredrickson(2008) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,348
- W0185 ポジティブ心理学介入:無作為化比較試験のメタ分析 Bolier(2013) BMC Public Health 主要400 被引用 1,877
- W0192 感謝とウェルビーイング:レビューと理論的統合 Wood(2010) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 1,979
- W0292 快楽の踏み車を超えて:ウェルビーイングの適応理論の改訂 Diener(2006) American Psychologist 主要400 被引用 1,854
- W0373 シンプルなポジティブ活動はどのようにウェルビーイングを高めるのか Lyubomirsky(2013) Current Directions in Psychological Science 主要400 被引用 1,228
- W0424 快楽を追うか美徳を追うか:快楽的動機とエウダイモニックな動機がもたらすウェルビーイングの違いと重なり Huta(2010) Journal of Happiness Studies 主要400 被引用 1,238
- W0149 人生満足尺度(SWLS)と生活満足という構成概念の展開 Pavot(2008) The Journal of Positive Psychology 被引用 2,399
- W0332 ソーシャルサポートの新しい見方:人間関係を通じた繁栄に関する理論的視点 Feeney(2014) Personality and Social Psychology Review 被引用 1,316
- W0428 心理的レジリエンスとポジティブ感情の粒度:コーピングと健康に対するポジティブ感情の効用の検討 Tugade(2004) Journal of Personality 被引用 1,626
- W0577 感謝と幸福——感謝の尺度の開発と主観的幸福感との関係 Watkins(2003) Social Behavior and Personality An International Journal 被引用 1,021
ほか 3 件
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- FWCI
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- 同年同分野で
- 上位 0.2%
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
- 主要400の選定
- 専門家判断(古典・定番)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
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