終末期がん患者におけるスピリチュアル・ウェルビーイングが終末期の絶望に与える影響
Effect of spiritual well-being on end-of-life despair in terminally-ill cancer patients.
Colleen S. McClain, Barry Rosenfeld, W. Breitbart(2003)The Lancet, 361(9369), 1603–1607
終末期がん患者でスピリチュアル・ウェルビーイングが高いほど死を早めたい願望や絶望感が弱く、抑うつとは独立に保護的に働くことを示した。
要旨根拠:抄録
終末期の病に向き合ううえでスピリチュアリティの重要性が認識されつつあり、本研究はスピリチュアル・ウェルビーイング、抑うつ、終末期の絶望の関係を調べることを目的とした。余命3か月未満と見込まれる緩和ケア病院の患者160名に、FACIT-Sp、ハミルトンうつ病評価尺度、ベック絶望感尺度、死を早めることへの態度尺度などを用いて面接を行った。スピリチュアル・ウェルビーイングは、死を早めたい願望(r=-0.51)、絶望感(r=-0.68)、自殺念慮(r=-0.41)と有意な負の相関を示し、重回帰分析でも抑うつなどを統制したうえで各結果の最も強い予測因子であった。またスピリチュアル・ウェルビーイングが低い人では、抑うつと死を早めたい願望の結びつきが強かった。意味や心の平安の感覚が死を目前にした人の絶望を和らげうることを示し、緩和ケアへの示唆を与えている。
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