都市部在宅中高年者における7年間の生命予後に及ぼす主観的幸福感の影響
Subjective well-being and all-cause mortality among middle-aged and elderly people living in an urban Japanese community
岩佐 一、河合 千恵子、権藤 恭之、稲垣 宏樹、鈴木 隆雄(2005)日本老年医学会雑誌, 42(6), 677–683
都市部在宅の中高年者で、主観的幸福感が低いほど7年間の生命予後が不良であり、男女とも幸福感が死亡の予測因子となることを示した。
要旨根拠:抄録
主観的幸福感が寿命と関わるかを、日本の都市部の中高年者で性別に検討した研究である。長期縦断研究(TMIG-LISA)の参加者2,447名(男性1,034名、女性1,413名)を対象に、1993年時点で主観的幸福感(PGCモラール尺度、=高齢期の心理的な満足や前向きさを測る尺度)などを測定し、2000年までの7年間の生存を追跡した。観察期間中の死亡は183名であった。年齢、教育年数、入院歴、治療中の生活習慣病、同居者の有無を調整したCox比例ハザードモデル(=生存時間を分析する統計手法)で分析したところ、男女ともに主観的幸福感が低いほど生命予後が不良であった。中高年期の主観的幸福感は、身体的要因とは独立に寿命を予測する指標として有効であると示唆される。
関係メモ——この研究のその後
- 一覧外:Chida & Steptoe (2008)のメタ分析が、ポジティブな心理的ウェルビーイングが健常者集団の死亡リスク低下と関連することを示しており、本研究はその日本の都市部データでの例にあたる
- 関連:J046 関(2001)が生きがいと高齢者の生命予後の関連を示した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
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