自己愛傾向が自己像の不安定性, 自尊感情のレベルおよび変動性に及ぼす影響
Narcissistic personality, instability of self-image, and level of self-esteem and its stability
小塩 真司(2001)性格心理学研究, 10(1), 35–44
自己愛傾向の側面によって、日常の自尊感情を高める方向と、自己像の不安定さを介して揺らがせる方向に分かれることを示した。
要旨根拠:抄録
自己愛傾向(=自分を優れた存在とみなし称賛を求める傾向)が、自己像の不安定性や日常の自尊感情の高さ・変動性とどう関連するかを検討することが目的であった。大学生184名に、調査1として自己愛人格目録短縮版(NPI-S)と自己像の不安定性尺度を、調査2として1日の出来事とその評価、自尊感情を6日間連続で記入する日記法調査を実施した。その結果、自己愛傾向のうち「優越感・有能感」と「自己主張性」は日常の自尊感情の高さに関連し、「注目・賞賛欲求」は自己像の不安定性と自尊感情の変動性に関連した。パス解析では、注目・賞賛欲求が自己像の不安定性を媒介して自尊感情の変動性を高め、自尊感情のレベルを下げることが示された。他者からの評価に依存した自己愛は自尊感情を揺らぎやすくすることを示唆する研究である。
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