社会的活動性の異なる健常老人の主観的幸福感と抑うつ症状
Feelings of Well-Being and Depression in Relation to Social Activity in Normal Elderly People
山下 一也、小林 祥泰、山口 修平、小出 博己、今岡 かおる、卜蔵 浩和、須山 信夫(1993)日本老年医学会雑誌, 30(8), 693–697
社会的活動性の高い在宅高齢者は、老人ホーム在住の高齢者より主観的幸福感が高く抑うつが低いことを示した。
要旨根拠:抄録
社会的活動性が高齢者の主観的幸福感と抑うつにどう関わるかを検討した研究である。65歳以上で社会的活動性の比較的低い老人ホーム在住の健常高齢者26名(平均77.2歳)と、活動性の高い在宅の健常高齢者47名(平均75.6歳)を比較した。主観的幸福感はモラールスケール(=高齢者の心理的な安定や満足を測る尺度)、抑うつはZungの自己評価式抑うつ尺度(SDS)で測定した。モラールスケールの総得点は在宅高齢者の方が有意に高く、特に自分の老いに対する態度の因子で差がみられた。SDS得点は老人ホーム在住者の方が有意に高く、中等度以上の抑うつの割合も高かった。SDSとモラール得点には有意な負の相関があり、社会的活動性が人生の満足度や精神的健康に大きな影響を与えることが示唆された。
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