感謝生起状況における状況評価と感情体験が対人行動に及ぼす影響
The effect of cognitive appraisal and emotional experience on interpersonal behavior in situations arousing gratitude
蔵永 瞳、樋口 匡貴(2013)心理学研究, 84(4), 376–385
感謝が生じる3種類の状況で、状況の捉え方と感謝の感情が返報・謝罪・お礼・向社会的行動にどう影響するかを示した。
要旨根拠:抄録
人は感謝を感じた後、お返し(返報行動)、謝罪、お礼の表明、向社会的行動(=他者のためになる行動)などをとりやすい。本研究はそのしくみを検討するため、大学生304名に「援助を受ける」「贈り物を受ける」「相手に迷惑をかける」という3種類の感謝場面を提示した。参加者は、恩恵の受け取り、相手のコスト、状況の自然さという3つの認知的評価(=状況の捉え方)、満足感と申し訳なさという2つの感謝感情、4種類の対人行動を評定した。階層的重回帰分析の結果、恩恵を受けたという評価は基本的に返報行動、向社会的行動、お礼の表明を促し、相手のコストの評価は謝罪の表明を促した。ただし一部の効果は状況によって異なり、特に迷惑をかける場面は他の場面と異なる結果となった。感謝が「ありがたい」と「すまない」の両面をもつことを、状況の特徴に即して理解する必要が示唆された。
研究のつながり
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先行研究(この論文が引用している) 3本
- J044 感謝の構造 蔵永(2011) 感情心理学研究 主要100 被引用 31
- J246 感謝生起状況における状況評価が感謝の感情体験に及ぼす影響 蔵永(2011) 感情心理学研究 主要100 被引用 9
- J275 青年期における母親に対する感謝の心理状態の分析 池田(2006) 教育心理学研究 被引用 11
後続研究(この論文を引用している)
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