世界の論文 ・ A06 幸福の経済学(所得・失業・格差) ・ W1184
幸せそのもの 理論
幸福・基数主義・個人間比較可能性の擁護
A Case For Happiness, Cardinalism, and Interpersonal Comparability
Yew-Kwang Ng(1997)The Economic Journal, 107(445), 1848–1858
ひとことで
幸福を経済学で測る根拠
経済学は選好より幸福を重視すべきであり、効用は適切な方法で基数的に測定し個人間で比較できると論じた。
要旨根拠:抄録
経済学者は選好(=何を選ぶかという行動上の好み)のような客観的に見える概念を好むが、本論文は幸福のような主観的概念にもっと重きを置くべきだと主張する。その理由は、幸福こそ人々の究極の目的であり、しかも相対所得効果(=他人との比較で満足が決まる効果)による出世競争のために、お金を増やしても幸福はあまり増えないからである。基数的効用(=満足の大きさを数量として測れるという考え)や個人間比較を経済学者自身が否定し、客観的概念だけに閉じこもることは、経済学を現実から遊離させ誤った方向に導くと批判する。適切な方法を用いれば効用は基数的に測定でき個人間でも比較可能であり、多くの目的には支払意思額(=そのためにいくら払ってよいか)で選好の強さを測れると論じた。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 2本
- W0334 幸福と経済パフォーマンス Oswald(1997) The Economic Journal 主要400 被引用 1,990
- W0470 宝くじ当選者と事故の被害者——幸福は相対的か? Brickman(1978) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,198
後続研究(この論文を引用している) 6本
- W0073 経済学者は幸福研究から何を学べるか Frey(2001) Social Science Research Network 主要400 被引用 4,078
- W0103 幸福の決定要因の推定において方法論はどれほど重要か Ferrer-i-Carbonell(2004) The Economic Journal 主要400 被引用 3,400
- W0167 所得と幸福:統一理論に向けて Easterlin(2001) The Economic Journal 被引用 2,755
- W0342 所得とウェルビーイング Ferrer-i-Carbonell(2002) Journal of Public Economics 被引用 1,729
- W0348 幸福のマクロ経済学 Tella(2003) Review of Economics and Statistics 被引用 1,774
- W0824 幸福度データを用いた公共財の価値評価:大気質の事例 Levinson(2012) Journal of Public Economics 被引用 539
読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.1111/J.1468-0297.1997.TB00087.X
- 無料で読めるか
- × 有料(非OA)
- DOI
- 10.1111/J.1468-0297.1997.TB00087.X
文献表記(APA第7版)
Ng, Y.-K. (1997). A Case For Happiness, Cardinalism, and Interpersonal Comparability. The Economic Journal, 107(445), 1848–1858. https://doi.org/10.1111/j.1468-0297.1997.tb00087.x
影響力の指標
- 著名度スコア
- 33 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 486(うち影響引用 14)・ OpenAlex 456
- 年あたり被引用
- 16.2
- FWCI
- 8.2(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 2.4%
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
- 幸せに効くこと幸福度の測定・公表(国民統計)「測る」ことが幸せを増やすかは未検証、でも測らなければ政策の議論に乗らないんです
- 名言集経済成長は、必ずしも人々の幸福を高めないリチャード・イースタリン
- 幸せに効くこと主観的経済状況『いくら稼ぐか』より『どう感じているか』のほうが幸福との相関が強いんです
- 名言集ただ幸福になりたいのなら、簡単に叶うだろう。しかし人は、他人より幸福になりたいと望む。だから難しいモンテスキュー(とされる)
- 発達マップ幸福度診断の運用5つの発達段階で比べた表・サーベイ・診断とWBC組織版の読み方
- 思想マップ功利主義快や苦を感じうる者すべて(人間以外の動物も含む)の快の総和が最大になる状態こそ、幸福であり善である
- 調査・報告書主観的幸福を測る――OECDガイドライン主観的幸福を調査で測るときの質問文・尺度・聞く順番などを定めたOECDの国際的な指針。
- 禅語百選吾唯足知私は、足りていることを知っている。欲望を追いかける前に、すでに満ちていることに気づく。
内容の近さをAIで自動計算して選んでいます。保存版コレクションの一覧 →