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レガタム繁栄指数

Legatum Prosperity Index(LPI)

プロスペリティ研究所(Prosperity Institute、英国のシンクタンク。旧称レガタム研究所 Legatum Institute)。指数の権利はLegatum Limited

健康・教育・自由・家族や地域のつながりなど多くの統計を合わせ、国の「繁栄」を順位にする指数。
対象
(国単位の統計)
対象の国・地域
161か国(2026年版)
規模
130以上の指標、2015〜2025年の11年分(2026年版で)
方法
行政データ
頻度・期間
不定期(2007年〜2026年)
幸福の測り方
繁栄(prosperity)の合成指数:発展(健康・教育・豊かさ)、自由(市民の平和・異議を唱える自由・経済の自由)、社会(家族・地域・社会・国家の健全さ)の3領域。2026年版から「べき平均」で、ある分野の弱さを他の分野で埋め合わせにくくした
データの入手
公開 prosperityindex.com/reports ↗

レガタム繁栄指数の総合順位(旧方法・12の柱)の推移

日本(167か国中)(位)・各年版の公式資料から・上ほど良い
1618191919191616131920212223

2013・2019・2020・2022年の値は2021年版・2023年版の中で示された順位。2026年版は方法を全面改定(161か国・10の柱)しており、日本は14位だが旧方法の順位とは比べられないため含めていない。

どんなレポートか

レガタム繁栄指数(Legatum Prosperity Index/LPI)は、英国のシンクタンクであるプロスペリティ研究所(Prosperity Institute、旧称レガタム研究所 Legatum Institute)が発行する、国ごとの「繁栄(prosperity)」を比べる指数である。国の豊かさをGDPだけで測らず、健康、教育、生活水準、治安、自由、家族や地域のつながり、国家の働きなどの統計を合成して順位を付ける。2007年に始まり、2026年版は17回目にあたる。公式サイトは「長く続く価値観、意味のある指標(Values That Last, Metrics That Matter)」を掲げ、国が「しなやかな発展」「自由の前進」「意味のある社会関係」を通じてどう栄えるかを測る指数だと説明している。人々に幸せかどうかを尋ねて主観的な幸福度を順位にするものではなく、人々が栄えるための条件を測る指数として使われる。

何をどう測っているか

指数は行政機関などが公表する既存の統計を集めて作る合成指数(複数の指標を一つの得点にまとめたもの)である。2026年版は130以上の指標を使い、161か国について2015〜2025年の11年分を計算している。全体は「発展」「自由」「社会」の3領域に分かれ、発展は健康・教育・豊かさ(生活水準)、自由は市民の平和・異議を唱える自由・経済の自由、社会は家族・地域・社会・国家の健全さという計10の柱で構成される。たとえば2026年版の「健康」の柱は、平均寿命(重み25%)と子ども・乳児の死亡(重み75%)で測る。2026年版からは「べき平均」と呼ぶまとめ方を採用し、ある分野の弱さをほかの分野の強さで埋め合わせにくくした。2023年版までは、安全・安心、個人の自由、ガバナンス、社会関係資本、投資環境、企業環境、インフラと市場アクセス、経済の質、生活条件、健康、教育、自然環境の12の柱で167か国を評価していた。

これまでの歩み

指数は2007年に始まり、2021年版は167か国を12の柱で比べた第15版で、首位はデンマーク、最下位は南スーダン(167位)だった。2021年版の中心的な話題は、2015〜2019年に着実に伸びた世界の繁栄が2年連続で横ばいになったことで、報告書はその原因をコロナ禍による健康・経済への打撃と、政治的な説明責任や言論・集会の自由の長期的な後退の両方に求めた。2023年2月の第16回版も167か国が対象で、首位デンマーク、2位スウェーデン、3位ノルウェーだった。この版では世界の繁栄が3年連続で横ばいにとどまり、報告書は主な理由を制度と民主的な手続きの全体的な劣化だとしている。その後、発行を休んで計算方法を全面的に改め、2026年8月に第17回版を出した。2026年版は161か国を3領域・10の柱で評価し、2015年までさかのぼって計算し直している。首位はスイスで、東欧のエストニアとチェコが初めて上位20か国に入った。

分かってきたこと

世界の繁栄は2020年代初めに足踏みした

2021年版は、2015〜2019年に伸びていた世界の繁栄が2年連続で横ばいになったと報告した。2023年版では横ばいが3年連続となった。報告書は2021年版でコロナ禍の打撃と自由・説明責任の長期的な後退を、2023年版では制度と民主的な手続きの劣化を主な理由として挙げている。

上位は欧州の国が占め、大国は少ない

2021年版と2023年版の首位はデンマークで、2023年版ではスウェーデン、ノルウェーが続いた。2026年版の首位はスイスである。2026年版の上位15か国のうち人口が1千5百万人を超える国は4か国だけで、日本、ドイツ、オーストラリア、オランダがそれにあたる。

東欧の国が上位に入ってきた

2026年版では、エストニアとチェコが初めて上位20か国に入った。公式サイトのスポットライト報告にも、V4諸国(The V4 Countries)を取り上げた事例研究が並んでいる。

同じ国でも柱ごとの順位には大きな開きがある

総合順位が高い国でも、柱によって順位は大きく異なる。日本はその典型で、2021年版では健康が世界1位だった一方、社会関係資本(人や制度への信頼、地域とのつながり)は143位だった。2026年版はべき平均を導入し、こうした弱い分野を強い分野で埋め合わせにくい設計に改めている。

日本の結果

日本の順位の推移(各年版の公式資料から)
1位16位30位19位14位212326
日本は2026年版で161か国中14位(スコア86.75)である。10の柱のうち健康は世界1位で、2位シンガポール、3位韓国を上回り、社会の健全さは2位(1位ノルウェー)、経済の自由は5位と上位にある。3領域では自由7位、社会16位、発展24位で、地域の健全さは38位、家族の健全さは32位、生活水準は31位と相対的に低い。旧方法では2021年版で167か国中19位(2020年は18位、2019年は19位)、アジア太平洋ではニュージーランド、シンガポール、オーストラリア、香港に次ぐ5番目だった。2023年版では167か国中16位(2022年も16位、2013年は19位)で、健康2位、治安・安全・投資環境・企業環境が各5位の一方、社会関係資本は141位と際立って低かった。

各年版(3)

  • 2026 Legatum Prosperity Index 2026(第17回、方法を全面改定、161か国、2026年8月) この号を読む → 英国のシンクタンク、プロスペリティ研究所(Prosperity Institute)が2026年に出したレガタム繁栄指数(Legatum Prosperity Index)の第17回版である。2023年版のあと発行を休み、計算方法を全面的に改めた。161か国を「発展」「自由」「社会」の3領域と10の柱で評価している。首位はスイスで、東欧のエストニアとチェコが初めて上位20か国に入った。日本は14位で、健康の柱は世界1位である。
  • 2023 The 2023 Legatum Prosperity Index(第16回、167か国、2023年2月) この号を読む → 英国のシンクタンク、レガタム研究所(Legatum Institute)が167か国の「繁栄」を比べた第16回の指数(2023年2月発行)の概要版である。首位はデンマークで、スウェーデン、ノルウェーが続く。いちばんの話題は、世界の繁栄が3年連続で横ばいにとどまったことである。報告書はその主な理由を、制度と民主的な手続きが全体として劣化していることだとしている。
  • 2021 The Legatum Prosperity Index 2021(167か国) この号を読む → レガタム繁栄指数2021年版は、167か国の「繁栄」を12の柱で比べた第15版である。首位はデンマーク、最下位は南スーダン(167位)だった。いちばんの話題は、2015〜2019年に着実に伸びた世界の繁栄が2年連続で横ばいになったことである。報告書はその原因を、コロナ禍による健康・経済への打撃と、政治的な説明責任や言論・集会の自由の長期的な後退の両方に求めている。

どう読む・どう使う

公式サイトでは順位表、国別プロフィール、方法論、スポットライト報告が公開されており、自国の位置や柱ごとの強み・弱みを確かめられる。スポットライト報告には、アルゼンチン、シンガポール、英連邦(The Commonwealth)、インドネシア、スイス、V4諸国の事例研究や、「異議を唱える自由」「社会領域」を扱った報告がある。総合順位だけでなく、日本の健康と社会関係資本のように柱ごとの順位を見ることで、国の得意分野と課題を分けて読める。人々に直接幸福を尋ねる調査とは異なり、繁栄の条件を統計から見る指数として、主観的な幸福度の調査と並べて読む使い方ができる。

読むときの注意

この指数は既存の統計を合成したもので、人々に幸せかどうかを直接尋ねたものではない。どの指標を入れ、どう重みを付けるかで順位は変わり、家族や自由などの価値観を反映した設計のため、中立な尺度とは限らない。2026年版は方法を全面的に改めたため、2023年版以前の順位とは比べられない。たとえば2026年版の計算し直しでは、日本の2023年は14位であり、旧方法の2023年版の16位とは異なる。

確認日:2026-10-07。URL・数字は公式の資料で確かめたものです。解説は、公式ページと報告書本文に書かれていることだけをもとにAIが書き、数字が元資料にあることを照合しています。

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