研究の系譜と論争 ・ 世界 ・ 系譜7
主観的幸福感の測定の系譜
Bradburn(1969)が肯定感情と否定感情の独立性を示し、Andrews & Withey(1976)とCampbell et al.(1976)が生活満足の社会指標を作った。Diener(1984)の総説が分野を定義し、Diener et al.(1985)のSWLSとWatson et al.(1988)のPANASが標準尺度になった。
Pavot & Diener(1993, 2008)がSWLSの証拠を総括し、Diener et al.(1999)の30年レビュー、Kahneman & Krueger(2006)の経験サンプリング、Diener et al.(2010)のFlourishing ScaleとSPANE、OECD(2013)のガイドラインへと続く。
Schwarz & Strack(1999)は回答が文脈に左右されることを示し、測定の妥当性論争の出発点になった。
解説に出てくるが一覧の外にあるもの:Bradburn(1969)、Andrews & Withey(1976)、OECD(2013)、Schwarz & Strack(1999)
この系譜の論文(年順・9本)
- 1976W0773 主観的ウェルビーイングの測定 Campbell(1976) American Psychologist 被引用 1,094 客観的な社会指標だけでは生活の質を捉えられず、人々の主観的な幸福や満足を直接測るべきだと主張した。
- 1984W0016 主観的幸福感 Diener(1984) Psychological bulletin 主要400 被引用 14,738 主観的幸福感研究を測定・原因・理論の3領域で整理し、この分野の基本的な枠組みを提示した。
- 1985W0005 人生満足度尺度(Satisfaction With Life Scale) Diener(1985) Journal of Personality Assessment 主要400 被引用 31,990 人生全体への満足度を測る短い尺度SWLSを開発し、高い内的一貫性と時間的安定性を持つことを示した。
- 1988W0002 ポジティブ感情とネガティブ感情の簡便な尺度の開発と妥当性検証:PANAS尺度 Watson(1988) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 41,735 ポジティブ感情とネガティブ感情を各10項目で測るPANASを開発し、高い信頼性と妥当性を示した。
- 1993W0062 人生満足度尺度(SWLS)のレビュー Pavot(1993) Psychological Assessment 主要400 被引用 5,550 SWLSに関する研究知見を総説し、信頼性・妥当性・変化への感度を備えた有用な尺度であることを示した。
- 1999W0133 主観的幸福感――30年の進歩 Diener(1999) Psychological Bulletin 主要400 被引用 3,418 主観的幸福感研究の30年を総括し、人口統計的要因の影響は小さく、性格・適応・目標・文化が重要であることを整理した。
- 2006W0172 主観的幸福感の測定の発展 Kahneman(2006) The Journal of Economic Perspectives 主要400 被引用 2,538 生活満足の評価だけでなく日々の経験を測る方法として一日再構成法やU指標を提案し、測定の課題を整理した。
- 2008W0149 人生満足尺度(SWLS)と生活満足という構成概念の展開 Pavot(2008) The Journal of Positive Psychology 被引用 2,399 人生満足尺度SWLSの開発以降の研究を総覧し、信頼性・妥当性と生活満足という構成概念の理解の深まりを整理した。
- 2010W0043 新しいウェルビーイング尺度:フラリッシングとポジティブ・ネガティブな感情を測る短縮尺度 Diener(2010) Social Indicators Research 主要400 被引用 4,673 8項目のフラリッシング尺度と12項目のポジティブ・ネガティブ経験尺度(SPANE)を開発し、良好な心理測定特性を示した。
系譜図でこの流れの論文だけが浮かび上がり、左から右へ年代順に並びます。
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