自己: 文化心理学的視座
Self: A Cultural Psychological Perspective
北山 忍、唐澤 真弓(1995)実験社会心理学研究, 35(2), 133–163
相互独立的・相互協調的自己観の枠組みから日本的自己の研究を概観し、文化が心と健康を形づくる過程を論じた。
要旨根拠:抄録
文化心理学の視点では、人の心理的傾向の多くは、観念や慣習、制度といった文化の諸側面によって支えられ、形づくられていると考える。そしてそれらは、北米・西欧の中流層に多い相互独立的自己観(=自分を他者から切り離された独自の存在とみる見方)や、日本を含むアジアに多い相互協調的自己観(=自分を他者との関係の一部とみる見方)といった、歴史的に形成され共有された自己観に根ざしているとされる。本論文はこの枠組みに基づき、まず日本内外の日本的自己に関する文献を概観し、現代日本社会にみられる相互協調の特徴を同定した。次に、自己実現のあり方の文化的多様性と、それが心身の健康に及ぼす影響に関する日米比較研究を検討し、文化が心理的傾向を形成する過程を具体的に示した。最後に今後の研究の指針が示された。日本人の幸福を西洋の枠組みだけで捉えることの限界を考えるうえで基礎となる論文である。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤一覧外:Markus & Kitayama (1991)の相互独立的・相互協調的自己観の枠組みに基づく
- 後続・発展J312 内田(2012)が文化的幸福観として幸福の文化差へ展開し、J041 橋本(2011)が相互協調性の維持メカニズムを、J367 黒田(2004)が親友関係での関係性高揚を検討した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
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- 論文ページ
- https://doi.org/10.2130/jjesp.35.133
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- DOI
- 10.2130/jjesp.35.133
文献表記(日本心理学会式)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 91.9 / 100 スコアとは
- 被引用数
- J-STAGE 42 ・ Crossref 32 ・ Semantic Scholar 40 ・ OpenAlex 50
- 年あたり被引用
- 1.3(J-STAGE)
- 主要100の選定
- 概念枠(A08 文化と幸福(協調的幸福・比較文化)の上位1)
被引用数の取得日:J-STAGE・Crossref・Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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