潜在的・顕在的自尊感情と仮想的有能感の関連
Implicit and Explicit Self-esteem Discrepancy and Assumed Competence
小塩 真司、西野 拓朗、速水 敏彦(2009)パーソナリティ研究, 17(3), 250–260
他者を軽視して自分を有能と感じる仮想的有能感は、顕在的自尊感情が低く潜在的自尊感情が高い人で最も強いことを示した。
要旨根拠:抄録
仮想的有能感(=他者を見下すことで生じる根拠の乏しい有能感)は、自尊感情との関係が議論されてきた。本研究は、本人が自覚して答える顕在的自尊感情と、潜在連合テスト(IAT=反応時間から無意識の自己評価を測る方法)で測る潜在的自尊感情との関連を検討した。研究1では大学生119名に紙筆版IAT、研究2では大学生155名にパソコン版IATを実施し、顕在的自尊感情尺度と仮想的有能感尺度も測定した。2つの研究でほぼ同じ結果が再現され、仮想的有能感は顕在的自尊感情とは関連せず、潜在的自尊感情とは正の相関を示した。さらに、顕在的自尊感情が低く潜在的自尊感情が高い人が最も他者軽視を行う傾向にあった。自尊感情の意識と無意識のズレが他者への態度に表れることを示した研究である。
研究のつながり
この一覧(日本 576本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。日本語論文は参照データが薄く、空欄でも引用していないとは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 3本
- J094 仮想的有能感と学習観および動機づけとの関連 速水(2006) パーソナリティ研究 被引用 19
- J115 仮想的有能感と日常の対人関係によって生起する感情経験 小平(2007) パーソナリティ研究 被引用 18
- J123 他者軽視に基づく仮想的有能感 速水(2005) 感情心理学研究 被引用 18
後続研究(この論文を引用している)
この一覧の中には見つかっていません。
読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.2132/personality.17.250
- 無料で読めるか
- ○ ブロンズ(出版社サイトで無料・ライセンス不明) 無料本文 ↗
- DOI
- 10.2132/personality.17.250
文献表記(日本心理学会式)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 41.1 / 100 スコアとは
- 被引用数
- J-STAGE 9 ・ Crossref 3 ・ Semantic Scholar 4 ・ OpenAlex 5
- 年あたり被引用
- 0.5(J-STAGE)
被引用数の取得日:J-STAGE・Crossref・Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
- 名言集自尊感情とは、自己に対する肯定的または否定的な態度であるモリス・ローゼンバーグ
- 名言集本来感 ── 「自分自身である」という感覚は、自尊感情とは別に、人の幸福を支えている伊藤正哉・小玉正博
- 発達マップ心理的ニーズ(自律性・有能感・関係性)との関係5つの発達段階で比べた表・心理学の理論(性格・臨床・動機)
- 幸せに効くこと自尊感情の不安定さ自尊心は「高さ」より「揺れ幅」。日々の上下が心を疲れさせる
- 幸せに効くこと感情制御自己効力感「自分の感情は扱える」と思えることが、満足を下支えする
- 禅語百選天上天下 唯我独尊天にも地にも、ただ我ひとり尊い。すべての存在が、他と比べようのない唯一の尊さをもって、ここにある。
- 思想マップ悩み相談:SNSの『いいね』が気になる。承認されないと不安自分・まず読むなら ストア派/アドラー(個人心理学)/仏教(上座部)
- 調査・報告書OECD 社会情動的スキル調査OECDが10歳と15歳の粘り強さや共感などのスキルを測り、生活満足度や不安との関係を見る調査。
内容の近さをAIで自動計算して選んでいます。保存版コレクションの一覧 →