どんな調査か
イプソス幸福感調査(Ipsos Happiness Index)は、フランスの調査会社イプソス(Ipsos)が毎年行っている国際的な幸福感の調査である。自社のオンライン調査の仕組み「Global Advisor」を使い、約30か国の成人に「全体として幸せか」を尋ね、「幸せ」と答えた人の割合を国別に示す。目的は、人々がどのくらい幸せか、または不幸せかを知り、何が幸せと不幸せをもたらすのかを明らかにすることである。調査は2011年に始まり、2026年版まで続いている。毎年3月の国際幸福デーの前後に公表され、2026年版は2026年3月19日に公表された。
何をどう測っているか
中心となる質問は「全体として、あなたは幸せですか」で、「とても幸せ」「まあ幸せ」「あまり幸せではない」「まったく幸せではない」の4つから1つを選ぶ。「とても幸せ」と「まあ幸せ」の合計を「幸せ」と答えた人の割合とし、国ごとに比べる。あわせて、幸せや不幸せの理由として何が大きいか(家族や子どもとの関係、認められている・愛されていると感じること、自分の経済状況、心や体の健康、人生の意味など)も尋ねる。対象は主に16〜74歳の成人で、国によっては18〜74歳、インドは18歳以上である。2026年版は29か国の23,268人が回答し、2025年12月〜2026年1月に実施された。1国あたりの人数は日本が約2,000人で、多くの国は約1,000人または約500人である。毎年異なる人を調べる横断調査で、同じ人を追いかける調査ではない。
これまでの歩み
2011年の初回調査では、参加国平均で77%が「幸せ」と答えた。コロナ禍1年目の2020年には平均が63%まで下がり、2023年版では73%に戻った。2024年版(2023年12月〜2024年1月調査、30か国)では平均71%と前年からわずかに下がり、首位はオランダ(85%)、最下位はハンガリーと韓国(48%)であった。2025年版(2024年12月〜2025年1月調査、30か国、23,765人)も平均71%で、首位はインド(88%)、最下位はハンガリー(45%)である。この版では、2011年の初回調査に参加した20か国のうち15か国で幸せと答える人が減ったことが最大の話題となり、トルコは40ポイント低下した。2026年版(29か国)では平均が74%に上がり、25か国で前年より幸せと答える人の割合が上がった。ただし2011年と比べると、両方に参加した20か国のうち15か国で幸せの割合は依然として低い。
分かってきたこと
長い目で見ると幸せの割合は下がっている
2011年の初回調査に参加した20か国のうち15か国で、「幸せ」と答える人の割合が下がっている。この傾向は2025年版で最大の話題として取り上げられ、2026年版でも同じ結果である。2025年版では、トルコが2011年から40ポイント低下した。参加国平均も2011年の77%を、その後の版は上回っていない。