自己の利益と他者のコスト
Own Benefit and Other's Cost: Cross-Cultural Comparison of “Indebtedness” among American and Japanese Students
一言 英文、新谷 優、松見 淳子(2008)感情心理学研究, 16(1), 3–24
援助を受けた際の負債感は、米国人では自分の利益、日本人では相手が払ったコストの知覚によって主に生じることを示した。
要旨根拠:抄録
本研究は、Greenberg(1980)の負債感モデル(=人から助けられた時の「借りができた」という感覚の理論)が日本と米国に当てはまるかを検討した。米国人学生は受け手の利益、日本人学生は受け手が知覚する援助者のコストが負債感の主な源になると仮説を立てた。米国の大学生151名と日本の大学生88名が、家族・友人・見知らぬ人から最近援助された経験を思い出し、負債感などの感情、援助者の印象、利益とコストを評定した。仮説どおり、米国では利益が、日本では援助者のコストが負債感の主要な先行要因であった。日本人サンプルでのみ、援助で生じるポジティブ感情とネガティブ感情が正に相関し、家族に対してわずかな否定的印象が見られた。感謝と「すまなさ」が混ざり合う日本的な受援感情の理解につながる研究である。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤J051 内田(2001)の思いやり尺度とJ270 木内(1996)の独立・相互依存的自己理解に依拠
- 後続・発展J282 市下(2022)が小学生の感謝介入で、J554 今泉(2025)が感謝と自尊感情の関連を年齢と心理的負債感から検討した。感謝に申し訳なさが含まれるという点はJ044 蔵永(2011)とも整合する
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(日本 576本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。日本語論文は参照データが薄く、空欄でも引用していないとは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 2本
後続研究(この論文を引用している) 2本
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- https://doi.org/10.4092/jsre.16.3
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- 10.4092/jsre.16.3
文献表記(日本心理学会式)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 87 / 100 スコアとは
- 被引用数
- J-STAGE 26 ・ Crossref 13 ・ Semantic Scholar 16 ・ OpenAlex 16
- 年あたり被引用
- 1.4(J-STAGE)
- 主要100の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:J-STAGE・Crossref・Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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