孤独感は重要である:その帰結とメカニズムに関する理論的・実証的レビュー
Loneliness Matters: A Theoretical and Empirical Review of Consequences and Mechanisms
Louise C. Hawkley, J. Cacioppo(2010)Annals of Behavioral Medicine, 40(2), 218–227
孤独感が社会的脅威への過敏さを通じて心身の健康を損なう仕組みを理論化し、介入の手がかりを示した。
要旨根拠:抄録
社会的な種である人間は、安全で安心できる人間関係の中で生き延び、繁栄する。孤独感(=社会的に孤立しているという知覚)は脅威への警戒心と脆弱さの感覚を高め、同時に再びつながりたいという欲求も高める。本論文は、孤独感の特徴と帰結を包括的な理論枠組みの中で整理し、孤独感を減らす介入に役立てることを目的とした総説である。社会的脅威への無意識の過剰警戒が心理過程を変え、生理機能に影響し、睡眠の質を下げ、罹患率や死亡率を高めることを概観した。孤独感の「調整ループ」の考え方で認知・行動・生理的帰結を説明した。孤独は単に一人でいることではなく、介入には注意・確証・記憶の偏りへの対処が必要だと論じた。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0274 Cacioppo(2006)とW0318 Cacioppo(2010)の縦断研究に基づいて理論化した
- 後続・発展W0126 Holt-Lunstad(2015)が孤独感の死亡リスクを、W0324 Valtorta(2016)が心血管疾患リスクを統合し、W0515 Luchetti(2020)やW1420 Gubler(2020)がコロナ禍の孤独感を検討した
- 一覧外:Masi et al.(2011)の介入メタ分析は、本論文の主張どおり社会的認知の偏りに働きかける介入が最も効果的であることを示した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
この論文が出てくる研究の系譜
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 5本
- W0093 日常生活の経験を捉えるための調査法――一日再構成法(DRM) Kahneman(2004) Science 主要400 被引用 3,401
- W0199 運動とウェルビーイング:身体活動に伴う心身の健康上の利益に関するレビュー Penedo(2005) Current Opinion in Psychiatry 主要400 被引用 2,896
- W0255 孤独感の臨床的意義:文献レビュー Heinrich(2006) Clinical Psychology Review 被引用 1,966
- W0274 抑うつ症状の特異的な危険因子としての孤独感:横断的・縦断的分析 Cacioppo(2006) Psychology and Aging 被引用 2,250
- W0318 知覚された社会的孤立は私を悲しくさせる:シカゴ健康・加齢・社会関係研究における孤独感と抑うつ症状の5年間の交差遅延分析 Cacioppo(2010) Psychology and Aging 被引用 1,684
後続研究(この論文を引用している) 13本
- W0126 死亡の危険因子としての孤独感と社会的孤立 Holt-Lunstad(2015) Perspectives on Psychological Science 主要400 被引用 4,467
- W0324 冠動脈疾患と脳卒中の危険因子としての孤独感と社会的孤立:縦断的観察研究のシステマティックレビューとメタ分析 Valtorta(2016) Heart 主要400 被引用 1,732
- W0270 社会的孤立と孤独感の公衆衛生上の帰結に関するシステマティックレビューの概観 Leigh-Hunt(2017) Public Health 被引用 1,879
- W0404 高齢期の社会的孤立・孤独と健康:スコーピングレビュー Courtin(2017) Health and Social Care in the community 被引用 1,269
- W0515 COVID-19に対する孤独感の軌跡 Luchetti(2020) American Psychologist 被引用 769
- W0788 孤独感が多様な健康アウトカムに及ぼす影響——包括的レビューとメタ分析 Park(2020) Psychiatry Research 被引用 506
- W0913 性格、ウェルビーイング、健康 Friedman(2014) Annual Review of Psychology 被引用 509
- W0921 高齢者における社会的支援、社会的負担、孤独、幸福 Chen(2014) Journal of Social and Personal Relationships 被引用 491
- W0956 孤独、精神疾患、身体的健康の関係:孤独の心理的側面に関するレビュー Mushtaq(2014) Journal of clinical and diagnostic research : JCDR 被引用 537
- W1313 思春期における所属の重要性と社会的リスクの回避 Tomova(2021) Developmental Review 被引用 168
- W1332 レジリエントな加齢:健康な加齢促進の標的としての心理的ウェルビーイングと社会的ウェルビーイング Kim(2021) Gerontology and Geriatric Medicine 被引用 146
- W1420 コロナ禍における孤独とウェルビーイング:性格および感情調整との関連 Gubler(2020) Journal of Happiness Studies 被引用 142
ほか 1 件
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- 論文ページ
- https://doi.org/10.1007/s12160-010-9210-8
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- DOI
- 10.1007/s12160-010-9210-8
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 95.2 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 4,226(うち影響引用 213)・ OpenAlex 4,880
- 年あたり被引用
- 248.6
- FWCI
- 38.5(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Health disparities and outcomes
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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