レジリエントな加齢:健康な加齢促進の標的としての心理的ウェルビーイングと社会的ウェルビーイング
Resilient Aging: Psychological Well-Being and Social Well-Being as Targets for the Promotion of Healthy Aging
Eric S. Kim, R. Tkatch, David Martin et al.(2021)Gerontology and Geriatric Medicine, 7, 23337214211002951
人生の目的・楽観・生活満足などの心理的WBと社会的WBが慢性疾患と関連するという研究を統合し、健康な加齢の標的として提案した。
要旨根拠:抄録
米国では65歳以上人口が今後15年で約50%増えると予測され、障害を抱えて過ごす年数が増え、平均寿命の伸びも鈍化・逆転しつつある。従来の生物医学・公衆衛生は有害なリスク要因の低減に注力してきたが、本論文はレジリエンスや心理社会的資源にも目を向けるべきだと主張する。心理的ウェルビーイング(人生の目的、楽観性、生活満足度など)と社会的ウェルビーイング(関係の構造・機能・質)が慢性疾患とどう関連するかの研究を統合した。さらに、これらの関連を説明するとされる3つの生物心理社会的経路(=行動・生理・心理を通じた仕組み)のエビデンスを評価した。これらの要因は意味があり、測定可能で、変えられる可能性があるため、高齢化社会の健康増進の新たな道筋になりうるとしている。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0090 Ryff(2013)の心理的ウェルビーイング研究、W0971 Boyle(2010)の人生の目的とアルツハイマー病、W1067 Kubzansky(2018)の心血管疾患研究、W0126 Holt-Lunstad(2015)の孤独と死亡率を統合した
- 後続・発展共著者のKimらによるW1502 Okuzono(2022)が日本の高齢者で生きがいの包括的な健康アウトカムを検証した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 15本
- W0063 孤独感は重要である:その帰結とメカニズムに関する理論的・実証的レビュー Hawkley(2010) Annals of Behavioral Medicine 主要400 被引用 4,226
- W0090 心理的ウェルビーイング再訪:科学と実践の進展 Ryff(2013) Psychotherapy and Psychosomatics 主要400 被引用 2,649
- W0126 死亡の危険因子としての孤独感と社会的孤立 Holt-Lunstad(2015) Perspectives on Psychological Science 主要400 被引用 4,467
- W0133 主観的幸福感――30年の進歩 Diener(1999) Psychological Bulletin 主要400 被引用 3,418
- W0185 ポジティブ心理学介入:無作為化比較試験のメタ分析 Bolier(2013) BMC Public Health 主要400 被引用 1,877
- W0295 人生の意味の3つの意味:首尾一貫性・目的・重要性の区別 Martela(2016) The Journal of Positive Psychology 主要400 被引用 1,273
- W0324 冠動脈疾患と脳卒中の危険因子としての孤独感と社会的孤立:縦断的観察研究のシステマティックレビューとメタ分析 Valtorta(2016) Heart 主要400 被引用 1,732
- W0337 人間のフラリッシングの促進について VanderWeele(2017) Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 主要400 被引用 1,122
- W2339 幸福と健康 Steptoe(2019) Annual Review of Public Health 主要400 被引用 318
- W0173 健康的な感情調整と不健康な感情調整:性格過程、個人差、生涯発達 John(2004) Journal of Personality 被引用 2,463
- W0270 社会的孤立と孤独感の公衆衛生上の帰結に関するシステマティックレビューの概観 Leigh-Hunt(2017) Public Health 被引用 1,879
- W0725 理解・目的・存在価値としての人生の意味:統合と新たな研究課題に向けて George(2016) Review of General Psychology 被引用 559
ほか 3 件
後続研究(この論文を引用している)
この一覧の中には見つかっていません。
読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.1177/23337214211002951
- 無料で読めるか
- ○ ゴールド(OA誌) 無料本文 ↗
- DOI
- 10.1177/23337214211002951
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 25.2 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 146(うち影響引用 9)・ OpenAlex 149
- 年あたり被引用
- 24.3
- FWCI
- 8.6(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 2.0%
- 分野(OpenAlex)
- Health disparities and outcomes
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
- 調査・報告書ウェールズのウェルビーイング報告(未来世代のウェルビーイング法の全国指標)未来の世代の幸福を法律で定めたウェールズが、50の全国指標で毎年進み具合を報告する。
- 名言集心理的ウェルビーイングは、快楽ではなく、人間の潜在力の実現に関わる6つの次元からなるキャロル・リフ
- 名言集良い人間関係が、私たちを幸福にし、健康にする。以上ロバート・ウォールディンガー
- 幸せに効くこと職場ウェルビーイング・プログラム(総体)職場のメンタルヘルス施策は効くけど「小さく」、個人任せでは限界があるんです
- 幸せに効くこと高齢化社会社会の高齢化が国民の幸福に効くかどうか、実証はまだ見つかっていません
- 発達マップWBC:ポジティブ感情の高め方(段階別)5つの発達段階で比べた表・幸福度診断(WBC)の分解
- 禅語百選把手共行手を取り合って、ともに行く。師と弟子、仏と自分が一つになって歩む。あるいは、仲間と手を携えて道を行く。
- 思想マップ悩み相談:老後が不安お金・将来・まず読むなら ストア派/儒教(原始)/ケイパビリティ・アプローチ
内容の近さをAIで自動計算して選んでいます。保存版コレクションの一覧 →